たとえば、渋谷系サウンドとして名を馳せたICEの「DRIVE」は、透明感あふれるボーカルが繊細なビートに乗り、耳に入ってくるだけで気持ちが進行方向へと向いていくはず。DOUBLEの「Driving All Night」も同じく女性ボーカルと力強いベースで系統は似ているのですが、横ノリ系。スピード感は圧倒的にICEでしょう。
ビートだけで走ってる様子を描けるアーティストはさほど多くはありません。ポルトガル・ザ・マンは、そんな数少ない例で「Feel it Still」は、一度耳にしたらリズムやビートが脳内リピートすること請け合い。たとえ、信号で止まっていたとしても、ビートに合わせてステアリングを指で叩いたり、足がリズムをとってしまうほど。リズムといえば、ハーブ・アルバートはムード作りのための音楽が得意かと思っていましたが、メキシコ系グループとのコラボ「Tijuana taxi」は軽いビートながらスピードとの相性は抜群です。小さなコーナーが連なるワインディングなどで聞いてもらうと、ペース3割増(笑)。