この記事をまとめると
■フェラーリがローマのオープンモデルとなる「ローマ・スパイダー」を公開した
■フェラーリとしては365 GTS4以来54年ぶりとなるフロントエンジンのソフトトップモデル
■ソフトトップ化のために各部を最適化するとともに、V8ターボも進化を果たしている
美しきソフトトップのオープンモデルが登場
最近のスーパーカーは、最高のパフォーマンスを最高の状態で発揮できるよう、そのスタイリングもエアロダイナミズムを意識した空力モンスターと化していることが多い。そのこと自体は決して悪いことではないが、かつてのようなエレガントなスタイリングのスーパーカーが減っていることに、寂しさを覚えている人も多いことだろう。その観点からすると、2019年に発表されたフェラーリ・ローマは、かつてのスーパーカーにあったエレガンスを備えた稀有な存在といえるかもしれない。
そんなフェラーリ・ローマに、オープンモデルとなるローマ・スパイダーが登場した。注目すべきはルーフにソフトトップを採用したことだろう。なんでもフェラーリのラインアップにフロントエンジンのソフトトップモデルが復活するのは、1969年の365 GTS4以来、じつに54年ぶりになるとのことだ。
ローマ・スパイダーは、ローマのエレガントなシルエットには手を加えることをせず、完璧といわれるプロポーションをそのまま継承した、優雅で開放的なオープンドライブを楽しめるモデルとなっている。ソフトトップは、最高60km/hで走行中でもわずか13.5秒での開閉を可能としている。
また、ローマ・スパイダーのソフトトップは、多くのモデルが採用するベーシックなファブリックとは異なる新素材を採用したスペシャルファブリックであり、これによってリトラクタブルハードトップに匹敵する音響快適性を実現したという。
さらに、ローマ・スパイダーのソフトトップは、ローマ・スパイダーをエレガント&スポーティにすべく、その織り方にも工夫が凝らされた。2トーンの織りを4色から選ぶことが可能で、まるでビスポークのような仕上がりとすることができるのだ。オプションには専用開発されたテクニカルなファブリックも用意されており、こちらは革新的な織り方により、虹色の光沢が目を引く美しい赤のトップになるという。