歴代セダンを30年乗り継ぐ「カローラ一筋」のマニアがGRカローラに乗ってみた! 「らしさ」が残っていて安心したその走りとは? (2/2ページ)

カローラユーザー歴の長い筆者も安心

 そこでさらにGRカローラを試乗することができた。黒系のボディカラーとなる試乗車はGRらしいワイルド感があるものの、思っていたよりはおとなしく見えたのが第一印象。リヤにまわると三連のエキゾーストが目を引き、フロントよりリヤのほうが主張というものを感じた。

 インパネの印象はメーター表示が異なるものの基本的には筆者のカローラセダンと大きく差があるわけではない。MTということもあり、パーキングブレーキが電子制御式から一般的なレバーになっていたので、すでに電子制御で自動解除に慣れていたため、そこは最初てこずってしまった。ダッシュボードや基本的操作は慣れているので、スポーツマシンという緊張感はなかった。6速MTは想像以上に扱いやすいものであり、力を入れなくともテキパキとシフトチェンジを行うことができた。

 走り出しもあくまで想像していたよりもというレベルとなるが、意外なほど運転しやすいことにも驚かされた。そこはカローラと名乗るだけあり、見た目はGRと車名がつくものの、多くのドライバーが運転することも意識しているように見えた。もちろん前後駆動配分などの走行モードが用意されているので、腕に自信がある人はよりスパルタンな走りを楽しむことも可能である。

 搭載エンジンは1.6リッター3気筒ターボとなるが、一般的な市街地走行では3気筒を意識することはなかったが、ベタ踏みしての加速時などは3気筒らしいエンジンサウンドが聞こえてきて、それはけっしてネガティブなものではなく元気いっぱいという感じで好感が持てた。

 試乗するまでは暗にベース車両に元気のいいエンジンを搭載し、足まわりを固めたりしただけの元気仕様のクルマなのかと思っていたが、それではカローラシリーズのスポーツグレードとなってしまうだろう。GRと名乗るだけあり緻密に総合的にまとめあげているのだが、そこにはカローラらしさが失われておらず、カローラユーザー歴の長い筆者としては妙に安心してしまった。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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