これまでと同じ売り方では納期遅延は解消されない
2022年も終わろうとするころ、セールススタッフから「年内に注文車両がラインオフされるとの連絡がきた」との情報がもたらされた。ただ、その後のデリバリーの都合から、実車が担当ディーラーに届くのは年明けになりそうだとのことであった。
そこで年明け早々の1月上旬にとりあえず印鑑証明など登録に必要な書類を渡し、最終的な内容に変更された注文書に再度サインし、そのタイミングで残価設定ローンを申請。ローンが通るとクレジットカードで頭金を支払った。
ディーラーの都合もあって1月31日登録となったので、納車は2月上旬かなと楽しみに待っていたのだが、ディーラーにおける用品装着などに時間を要するとのことで、結果的に2月26日に納車となった。
予約発注してから約半年待っての納車。不思議と「長く待った」という感覚が筆者にはなかった。むしろ発注当初の「納車がいつになるのかわからない」というほうが筆者はストレスを覚えた。ただ、これが1年や1年半、2年ほど待つことになると様子は変わってくるだろうなぁとも感じた。
平常時でも一般的には注文書を交わして納車となるまでは2カ月ほどかかっても「早め」といわれるようになっている。今後生産状況が改善されたとしても、ディーラーの深刻な働き手不足の影響で、ディーラーの手元に届いてからの最終作業に時間を要することになり、納車まで時間を要するのが恒常的になるのではないかとの話もある。
すでにメーカーによっては対策を講じ、メーカーの工場出荷時点でフロアマットやサイドバイザー、さらにはディーラーオプションナビといわれるものまで装着してディーラーへ出荷する体制をとっているとのことである。
アメリカなどのように在庫車販売に特化するなど、新車の売り方の根本的なシフトも検討してみるタイミングに来ているかもしれない。