この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2023が2月の中旬に開催された
■ステルスはハイエース、キャラバンベースの2台を展示
■いずれも乗用モデルに架装されていた
商用バンのグレードをベースに乗用モデルに架装!
2月10~12日にインテックス大阪で開催された関西随一のカスタムカーの祭典「第26回大阪オートメッセ2023」で、4号館にブースを構えた200系トヨタ・ハイエースおよびE26型日産キャラバンの専門ショップ・ステルス。
そんなステルスが会場に持ち込んだのは、ハイエース「スーパーGL」ロング・ワイドボディ・ミドルルーフの2.7リッターガソリン車と、キャラバン「GRANDプレミアムGX」ロング・標準幅・標準ルーフの2リッターガソリン車をベースにしたモデルの2台。
その外観はいたってノーマル然としているため、ド派手なカスタムカーだらけのオートメッセ会場内ではむしろ異質でさえあったが、普通じゃないのはむしろその中身。どちらも商用バンのグレードをベースとしながら、カタログモデルの「ワゴン」には設定がない乗用モデルに架装しているのだ!
まずキャラバンの方を見てみると、2列目自体は純正の5:5分割可倒式ベンチシートを流用しつつ、20段階・600mmもの前後調整が可能なロングスライド機構を装着。そして3列目として、5:5分割可倒式のベンチシートを新たに追加している。
これだけでは、商用車と異なる乗用車の保安基準に適合しないが、その対策も万全。3点式シートベルトに加えシートベルトリマインダーも備わっているので、法規上はもちろん安全面でも安心だ。こうして見事に、「ワゴン」にはない8人乗りの乗用モデルを完成させた。
ハイエースのほうはどうか。こちらは2列目も、オットマン&前後左右スライド機構を備えたキャプテンシートに交換。さらに5:5分割可倒式のベンチシートを3列目として追加することで、7人乗りの乗用モデルに仕立てている。
しかし、ここでふと疑問が湧いてくる。それは、最初から乗用車として設計されたミニバンではなく、敢えてこちらを選ぶメリットを、ユーザーはどこに見出しているのか、ということだ。
そんな疑問をステルス(岡田屋)の岡田幸男社長にぶつけてみると、その答えは明快だった。
「商用バンとして積載性を最重視して設計されたハイエースやキャラバンのほうが、乗用ミニバンよりも室内長が広いので、キャビンを同程度確保したとしても、荷室を広く取れるんですね」
もちろんそれだけではない。とくに標準幅の車両の場合は4ナンバー→5ナンバーサイズで、狭い道でも小まわりがきいて運転がしやすく、かつ広々とした室内で5~10人が快適に過ごせる。また商用車は車検が初回2年・2回目以降1年ごとなのに対し、乗用車登録すれば初回3年・2回目以降2年ごとになることも、大きなメリットに挙げられる。
ステルスではハイエースとキャラバンの両方に、5・7・8・10人乗りを設定している。また新車のコンプリートカーを購入するだけではなく、現有車の架装にも対応しているため、大人数を乗せる機会が多いハイエース&キャラバンオーナーも一考の余地ありではないだろうか。