対策も講じられている!
発生しやすいポイントは?
普段運転する者としては、どのような場所で轍やうねりが発生するか気になるところですが、そのような具体的なポイントなどはあるのでしょうか?
「設計時に想定した大型車の交通量よりも、多くの大型車が通過している路線では発生しやすいです。また、渋滞が多く発生する箇所や交差点付近も同様ですね。これらの箇所は長時間クルマから荷重を受けるため、轍が発生しやすい傾向にあります」
事前に轍やうねりが発生しやすいポイントを意識しておくと、日々の安全運転に役立てることができるでしょう。
対策は?
上記のような理由から発生してしまう轍やうねりなどですが、対策も施されているようです。
「まず材料面の対策としては変形しにくいアスファルトを使用したり、アスファルト混合物用添加剤を使用することで対流動性(対変形性)を向上させたり、ガラス繊維シートなどの高強度シートを敷設するといった対策が挙げられます。施工面の対策としては舗装事態を厚くして荷重を広く分散させたり、コンクリート舗装を使用したりする方法などが取られたりしています」。
「また、計画面の対策としては、事前に大型車の交通量を推定しそれに応じて使用材料や舗装の厚さなどを決定しています。この推定に対して交通量が上まわった時に舗装の不具合が発生しやすくなるのです」。
交通量や渋滞が引き起こす長時間の荷重が原因、というのは何となく予想していましたが、それにプラスしてさまざまな要素が影響していることが分かりました。交通量や交差点はもちろんですが、ひび割れが多い道路も轍が発生する道路の予備軍と言えそうです。そのような観点を意識して日々走る道路を見てみると、より安全な通行が出来ることでしょう。