小さなボディでもサウンドは大迫力!
3台目は、輸入車からは比較的新しいところで、サソリのエンブレムでお馴染みのアバルト595。もともとはルパン三世の愛車でも知られている、フィアット500をベースとしたハイパフォーマンスモデルとして親しまれてきたので、クルマのことをよく知らない人はあまり見分けがつかないほど、一見するとキュートなイタリアンコンパクト。でも、見れば見るほど秘めたるオーラがあふれてくるのがアバルトです。
グワッと大きく開いたフロントロアースカートや、エアインテーク。ホイールからチラ見えするブレーキキャリパーもやる気マンマンで、リヤにまわれば左右に2本ずつ、4本出しのマフラーが勇ましい後ろ姿を印象付けています。エンジンは、「フォーミュラ4」シリーズにも供給される1.4リッターのインタークーラー付きターボが搭載されており、5速MTで走り出せばガルルル〜と飛びかかる猛獣のようなサウンドにしびれることでしょう。
じつはアバルト595のエキゾーストシステムは「レコードモンツァ」という伝統的なもの。年代によって進化を遂げており、最新モデルでもいい音を聴かせてくれています。
4台目は、もう1台輸入コンパクトでいい音といえば、MINIのクーパーS。どれに乗っても元気なゴーカートフィーリングが楽しめるMINIのモデルですが、とくにクーパーSはクーパーと同じエンジンをさらにチューニングでパワーアップしていることもあり、音の味付けもテンションが上がる演出になっていると感じます。
エンジンをスタートしたときから、野太い低音が混じったサウンドに「おぉ!」となること間違いなし。高回転になってくるとだんだん素のエンジン音が出てくるのか、どちらかというと低回転域の方が迫力ある音を聴かせてくれるので、市街地を走っているだけで、何度もいい音で気持ちよくなれるのもMINI クーパーSのいいところですね。
5台目は、ミニバンでいい音を聴かせてくれるモデルといえば、トヨタ・アルファード/ヴェルファイアの3代目モデル。2015年にフルモデルチェンジをして、一般的に30系と呼ばれています。ガソリンモデルは3.5リッターV6エンジンと2.5リッター直4エンジンがありますが、やはりマフラーサウンドで一目置かれるのはV6エンジン。
スポーツカーとまでは言いませんが、ブオンとなかなかスポーティな音が響きます。2000〜3000回転くらいでもテンションがアップするような音を聴かせてくれるので、ついつい飛ばしてしまうかもしれないですね。
また、純正アクセサリーとしてモデリスタからスポーツマフラーが出ており、そちらを装着すると音に上質感がプラスされ、レーシングカーのような洗練された音となります。アルファードはすでに新型の情報も出てきていますが、新型の音がどうなるのかにも注目です。
ということで、クルマが全体的に静かになっている現代では、ちょっと目立ってしまうかもしれないマフラーサウンドを持つクルマたち。でも、ドライブを盛り上げるエッセンスのひとつとして、これからもいい音が残っていくといいですね。