この記事をまとめると
■現在すべての都道府県でICカード運転免許証が導入されている
■免許更新時に2種類の暗証番号を設定することになっている
■この暗証番号はいつどんな時に必要となるのだろうか?
ICチップの記録内容を見るには暗証番号が必要
平成21年に導入がはじまり、平成22年1月にすべての都道府県への導入済となったICカード運転免許証。
ICカード免許証になったことで、偽変造免許証の作成が極めて困難になり、不正使用を防止するとともに、個人情報の保護、具体的には本籍地を免許証の表面から削除し、空欄にする形式になっている。
そしてこのICカード運転免許証は、免許更新時にセキュリティ保護のため2種類の暗証番号を設定することになっているのだが、覚えているだろうか?
正直、覚えていない人も多いかもしれないが、そもそもこの暗証番号、一体どんなときに必要になるのか?
警視庁のホームページによると、「ICチップの記録内容は、ICカード読み取り装置に暗証番号を入力しないと見ることができません。また、運転免許証を身分証明書として使用する際など、表面に記載されている内容の真偽を判定する場合に暗証番号が必要となります。暗証番号を設定しなかった場合は、ICカード読み取り装置を持っている人が、何らかの理由で至近距離(約10センチメートル)まで近づくとICチップ内の個人情報がその人に読み取られるおそれがあります」とのこと。
具体的には、市区町村や銀行などの民間の窓口において、IC免許証を身分証明書として活用する場合に、暗証番号の入力が必要な場合がある。
また国内の米軍基地に入る際、運転免許証を身分証明証として提示する場合、暗証番号の入力を求められるとのこと。
なお、二つの暗証番号のうち、第1暗証番号を入力すると、氏名や住所など、顔写真と本籍地以外の情報が確認できて、第2暗証番号まで入力すると、顔写真と本籍を含む、すべての情報が見られるようになっている。
というわけで、IC免許証の暗証番号は、今のところ日常生活でほぼ使うことがないかもしれないが、それが必要になったとき、もしも忘れてしまっていたら、本人が運転免許証を持参し、運転免許試験場、運転免許更新センター、あるいは各地の警察署に申し出ると照会に応じてもらえる。
個人情報の保護の観点から電話での照会には応じていないので、暗証番号の控えは確実に保管しておこう。
ちなみに、暗証番号は次回の運転免許証交付時まで変更することはできないルールだ。また、入力時に暗証番号を3回続けて間違えると、それ以降は、ICチップに記録された内容の読み取りができなくなるので注意してほしい。