この記事をまとめると
■ランボルギーニがV12純内燃機関車の最後を飾るモデルとしてワンオフモデルを製作
■クーペのインベンシブルとロードスターのオーセンティカの2台を公開
■両車ともに過去モデルから継承したディテールを持った最後を飾るにふさわしいモデルとなっている
ランボルギーニの歴史の節目となるワンオフモデル
ランボルギーニにまもなく歴史的な瞬間が訪れようとしている。それは1963年の創業以来、常にランボルギーニとともにあった、V型12気筒自然吸気エンジン搭載の純内燃機関車が廃止されるのだ。世界的なCO2排出ガス削減という動きのなかにあって、ランボルギーニもまた電動化というテクニカルトレンドを追うことで、よりクリーンで燃料消費の少ないスーパースポーツの生産へと舵を切る方針を決めた。
V型12気筒自然吸気エンジンの終末を告げる最後のモデルは、すでに生産が終了しているアヴェンタドールにほかならないが、ランボルギーニはそれを記念する、異なるアピアランスを持つワンオフモデルを各々1台ずつ発表してきた。クーペボディの「インベンシブレ」と、ロードスターの「オーテンティカ」の両車がそれだ。
いずれもアヴェンタドールのモノコックシャシーをベースに製作されるこれらのワンオフモデルは、「V型12気筒自然吸気エンジンへの賛辞であるとともに、ランボルギーニが持つ優秀なパーソナリゼーションのコンセプトを完璧なまでに表現したワンオフモデルである」と、同社の会長兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏は語る。
確かにそのランボルギーニ・チェントロスティーレ(デザインセンター)が生み出したそのボディデザインは、前衛的であると同時に、過去に誕生したレヴェントンやヴェネーノ、セストエレメント、さらにはサーキット専用モデルのエッセンサSCV12などから、さまざまなディテールを継承していることをはかり知るのは容易だ。
リヤビューを鑑賞すると、そのデザインはただ単にワンオフモデルとしての派手さを狙ったものでないことも明白になるだろう。
それはあたかも走行中のエアの流れが可視化されたかのような造形で、ボディ素材はもちろん軽量化のためにCFRPを使用。3本出しのエキゾーストはインコネル製と、これもまた特別な素材が選択されている。