同じ料金でも充電量が大きく違う! 「時間当たりいくら」で支払うEVの急速充電は高出力を選ばないと「損」だった

この記事をまとめると

■EVで遠出する際にお世話になる急速充電器だがその利用料は時間単位制となっている

■したがって100kW以上の超急速充電器でも40kWの中速充電器でも充電料金は変わらない

■高出力の充電器は検索アプリでチェックして活用するのがオススメだ

EVの急速充電料金に充電量はまったく関係なかった

 ここ最近では国内外のさまざまなメーカーから続々と新型車がリリースされている電気自動車。基本的には自宅で充電し、生活圏内で移動することが基本となる乗り物ではあるが、週末などのお出かけで長距離移動をする際には、外部の急速充電器のお世話になることも多いだろう。

 ひと昔前では充電し放題のようなプランも存在していたが、電気自動車が普及した現在ではほとんどが「1分いくら」という従量課金制のプランになっており、充電した時間によって課金されるシステムがほとんど。

 一般的な急速充電器はだいたいが30分で自動的に充電が終了するようになっているため、ある程度費用の計算がしやすいというメリットもあるが、じつは同じ急速充電器でも機械によって出力が異なるという点には注意が必要だ。

 出力が違うということは、同じ30分間の充電でもバッテリーに蓄電できる量が変わってくるというワケで、充電にかかる費用は同じなのに充電量が全然違うということも十分起こり得るのである。

 ちなみにコンビニや小さな道の駅などにある急速充電器は最大20kW程度、高速道路のサービスエリアや一部の自動車ディーラーにあるもので40~50kW程度の出力を持っているものがメインとなっており、近年作られたものは100~150kWという超急速充電器というものも存在しているのだ。

 ただひとつ注意してもらいたいのが、いくら充電器側が高出力であっても、充電する車両側がその高出力に対応していないとフルパワーでの充電はなされないということ。

 また、バッテリーが高温、もしくは低温であっても充電の速度は低下するし、満充電に近い状態ほど充電の速度は遅くなる。そのため、車両が超急速充電に対応していてもベストな環境でなければ最大値での充電は望めないというワケだ。

 たとえていうなら、30分食べ放題のお店に入っても、店員が商品を提供する速度が遅ければたくさん食べることはできないし、いくら大量に商品が提供されても食べる側の体調や満腹度合いによっても食べられる量は変わってくる……と思ってもらえればイメージしやすいかもしれない。

 なお、各急速充電器の出力については、多くの充電スポット検索アプリで事前にチェックすることができるので、それらを活用するのがオススメ。ただ高出力な充電器は需要が高いため、あえて空いている高出力でない充電器を狙うというのも作戦としてはアリかもしれない。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

-

愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

新着情報