新車なのにインパクトなし! 地味なのに売れ続けた「プリメーラ」伝説から考える派手な「新型プリウス」の行方 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■先進的なデザインのクルマが登場すると話題になるが、販売が維持できるかは別の話

■今回は新車として理想的な売り上げ方をした初代プリメーラを振り返る

■オーソドックスなセダンスタイルを採用して成功を収めた

デビュー時に脚光を浴びたクルマが人気を維持するのは簡単ではない

 新型プリウスの話題が依然として盛り上がっている。エモーショナルなスタイリングと、いままでの「燃費性能第一」から、2リッターモデルでは加速性能など走りも秀逸になっていることが大きいようだ。

 さぞ販売現場は沸き立っているかと思いきや、確かに反応は大きいものの、期待していたよりはお客の反応はいまひとつという話も聞く。すでに2リッターモデルでは納車まで1年半待ちともいわれており、新型プリウスに興味があっても「どうせすぐ納車されないんでしょ」という諦めムードのほうを強く感じるとの話を販売現場では聞く。

 いまはまだ、ほとんど一般客への納車は進んでいないが、たとえ長期の納車待ちとなっていようが、発売前から予約発注をしていた人から順番に納車が進んでいく。そうなると、国内販売で圧倒的なシェアを持つトヨタのなかでも人気車なので、納期の大幅遅延が起こっているとはいえ、たちまち街なかで頻繁に見かけるようになる。

 すでに、新車の納期遅延が深刻なものとなってから1年以上が経っており、契約時に注目されていても、1年以上待ってようやく納車になるころには当たり前のように走っていて物珍しさもなくなっていることを察して購入を踏みとどまる人も少なくないようだ。

 新型プリウスに先行して、2022年7月にデビューした新型クラウン・クロスオーバーも、いまでは納期がよりかかる2.4リッターでも本稿執筆時点では年内になんとか納車が間に合いそうで、東京あたりでは街なかでもチラホラ見かけるようになった。ただテレビコマーシャルのような派手な2トーンカラーではなく、現実的にはパールホワイトもしくは黒系色ばかりが走っていることもあり、すでに街の風景に溶け込んでおり、「あれっ、クラウンかな」と思うぐらいにある意味目が慣れてきてしまった。

 新型プリウスもクラウン・クロスオーバーと同じ道をたどる可能性が高い。エモーショナルなモデルはデビュー時脚光を浴びるが、その後人気を持続できるかで真の実力がわかるといってもいいだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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