この記事をまとめると
■BMW M2が新型となった
■今回のM2はサーキット走行も可能なMハイ・パフォーマンス・モデルとなっている
■8速ATのほか6速MTも設定されている
Mの血統を受け継ぐコンパクトFRスポーツが生まれ変わった
BMWといえばドイツの御三家のうちの1メーカーで、日本でも絶大な人気がある老舗ブランド。もはや細かい説明は不要だろう、そんなBMWには、スポーツモデルを手掛ける「BMW M社」というのがあり、「M3」や「M6」といった、モデル名の頭に「M」という文字がつくハイパフォーマンスモデルが、世界中のクルマ好きから絶大な支持を受けている。
そのBMW M社だが、同社のMモデルには、ふたつのカテゴリーがある。ひとつはサーキットでの本格的な走行を可能としたMハイ・パフォーマンス・モデル、もうひとつは本格的なサーキット走行で培われた技術を余すことなく取り入れて走行性能を高めたMパフォーマンス・モデルである。
今回紹介するのは前者である「Mハイ・パフォーマンス・モデル」に属する、新型となったM2だ。
BMW M2といえば、2016年にF87型が日本で販売されたのがはじまり。このときまで、BMWのMモデルといえばM3が最小モデルであったが、2シリーズをベースとした最小のMということで、当時大きな話題となった。コンパクトなボディに伝統の3リッター直6エンジンツインターボエンジンが搭載されており、その走りはパワフルかつ軽快。多くのクルマ好きから愛された。また、「初代BMW M3(エム・スリー)」と、1973年に誕生した伝説の名車「BMW 2002(ニー・マル・マル・ニー)ターボ」の伝統を引き継ぐモデルとしてもこのM2は扱われている。BMW M社にとっては貴重なピースなのだ。
では、先述した新型となったM2の詳細を見ていこう。ちなみに、世代としては今回のモデルで2世代目となる。
まず、コンパクトなボディに、BMW伝統の3リッター直6ターボエンジンを搭載している点は先代モデル同様。そして、セグメント唯一の後輪駆動コンセプトと約50:50の理想的な前後重量配分となっているので、余すことなく「M」のパフォーマンスを楽しめるように仕立てられているのが大きな特徴といえよう。
このエンジンは、最高出力460馬力(338kW)/6250rpm、最大トルク550Nm /2650-5870rpmを発揮するスペックを有しているほか、鍛造ピストンなども使われているので、安定的なパワーの発揮にも一役買っている。
トランスミッションにはドライブロジック付きの8速Mステップトロニック・オートマチック・トランスミッションを採用しているほか、なんと6速マニュアルも設定されている。貴重なハイパワーコンパクトFRスポーツをMTで操れるということで、ファンにはたまらない仕様だ。