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ドラえもんが生まれてもまだ有料! ついに2115年まで先延ばしされた日本の「高速道路の無料化」という「当たり前」のこと (2/2ページ)

ドラえもんが生まれてもまだ有料! ついに2115年まで先延ばしされた日本の「高速道路の無料化」という「当たり前」のこと

この記事をまとめると

■2065年を予定していた高速道路の無料化の時期が2115年に延期された

■ドラえもんの誕生日は2112年9月3日のため、高速道路の無料化はそれよりも後となる

■これまで同様に延長されると、高速道路無料化の時期は2032年頃には23世紀となりそうだ

高速道路の無料化が2115年に延期

 自動車ユーザーには衝撃的というか、ある意味で呆れてしまうようなニュースがあった。日本政府は高速道路を無料化する目標を2115年に延長するというのだ。

 それに反応してSNSでは「ドラえもんが生まれるまで高速道路は有料化のままかよ!」といった指摘がバズっていた。ドラえもんの誕生日(製造日?)は2112年9月3日という設定なのは有名で、タイムマシンやロボット、タケコプターやどこでもドアをはじめとするアイテムが生まれるときまで高速道路が存在しており、しかも有料化が続くということへの失望を見事に表している。

 それにしても22世紀まで無料化を延期するという政府方針には、二重、三重の意味で失望する。そもそも日本において道路は無料で利用できることが基本であり、高速道路については例外的措置として「償還期間」を定めて有料化されたという経緯がある。

 償還というのは建設費などを受益者負担的として通行料として徴取、コストを回収できた時点で徴取をストップ(無料化)するという考え方と理解できる。日本では償還によって無料化された道路は複数存在する。最近でも千葉外房道路が全線無料化された(2023年2月1日より)ことが話題となった。高速道路であっても恒久的に有料であるはずはない。

 ユーザーの失望を大きくしているのは、高速道路の償還期間についての目処がどんどん伸びていることだろう。高速道路の維持管理を担う道路公団が民営化された2005年の段階では、償還の目途は2050年とされていた。それでも先の話と感じたユーザーは多いだろうが、21世紀内には無料化されるというのは希望だった。

 その後2014年には、トンネルなどの老朽化対策として費用がかかるということで、償還期間の目途は2065年まで延長された。2012年に起きた笹子トンネル事故の大きな被害を考えれば、老朽化対策は必須というのは理解できるとしても、それも含めての2050年という話ではなかったのではないか、という思いもあったことだろう。

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