花粉がついたボディの乾拭きは厳禁
3) 入ってしまった花粉の除去……については、上記の対策をしても、100%花粉をシャットアウトすることは難しく、ではどうやって車内に入った花粉を除去すればいいかと言えば、当然、掃除機をかける作業がベストだが、出かける前にいちいちそれをやるのは面倒すぎる。で、便利なのが、静電気を発生させない除電タイプのハンディモップなどで車内をクリーニングするか、拭いたときに花粉が舞わないように水で絞ったタオルで拭きあげるかだ。
いずれにしても、花粉が舞う時期には、時間をみて、車内の花粉除去大掃除は、とくに花粉症の人にとっては欠かせないと考えたい。
つぎに、ボディに堆積した花粉をどうするか、である。花粉が長時間、ボディに乗っていると、塗装面やコーティング被膜にダメージを与えてしまう。その際、乾拭きは厳禁。塗装面やコーティング被膜にダメージを与えるだけでなく、花粉を舞い上がらせてしまうからだ。
ボディに膜がはったような花粉被害なら、即、洗車である。それも、チョロチョロしたホースの水では力不足。高圧の水流、またはコイン洗車場の高圧の水、お湯で洗いたい。そうすれば、ボディにしつこく付着した花粉も吹き飛ばせる。手順としては、まず高圧の水流で花粉を落とし、その後、必ずシャンプー洗車を行うこと。ちなみにあらかじめボディコーティングを施しておくと、花粉が付きにくくなったり、落としやすくなる効果がある。
そして、もうひとつ、2月から4月にかけてやっかいなのが黄砂。花粉の時期に重なるので、大いに迷惑な環境被害である。黄砂は黄色い砂と粘土質の汚れとなり、花粉同様に、ボディに堆積したら、黄砂の飛来が落ち着いた頃、即、洗うこと。洗い方は花粉同様だが、さらにボディにダメージを与えやすく(砂によるキズの付着の意味でも)、完全に落とし切るまでは、ボディをこする作業は極力控えたい。こちらも放置しておくとかなりしつこい汚れの付着となり、ボディ、コーティング被膜にシミやキズなどのダメージを与えるとともに落としずらくなるので要注意である。
屋外駐車のクルマの防止策としてはボディカバーが有効だが、黄砂にまみれたボディカバーをトランクやラゲッジスペースにしまうのはもちろんまずい。車内を黄砂汚れまみれにしてしまう。自宅駐車場などで、ボディカバーの黄砂汚れを落としたあと、車外にしまっておける場所がないと使用は難しいかも知れない。