ラングラーじゃないジープの魅力
たとえば2022年に日本で発売されたコマンダーが持つ3列シートのキャビンやディーゼルエンジンは、ラングラーには用意されていないものだ。
かくいう僕も、ラングラーではないジープを所有したひとり。コンパクトでスタイリッシュ、おまけに低価格ということもあり大ヒットしたXJ型チェロキーを持っていた。
当時のラングラーはヘッドライトがなぜか角形で、見た目がイマイチだったうえに、ボディは2/3ドアしかなく、駆動方式はパートタイム4WDだったので人気はイマイチ。一方のチェロキーはモノコックボディの5ドアで、フルタイム4WDも選択できるなど、技術的にはるかに進んでいた。
それでいてエンジンはラングラーと同じ4リッター直列6気筒だったので力強く、前後ともリジットアクスルのサスペンションはジープの名に恥じない走破性を持っていた。それを含めて、あらゆる部分が日本製のSUVでは味わえない骨太感にあふれていた。
それはいまのジープも同じ。たしかに見た目のらしさはラングラーがダントツになるけれど、乗れば日本や欧州のライバルとは明らかに違う味を感じとれるはずだ。