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人気スポーツ旧車の「異常高騰」に陰り! とうとう「旧車バブル」崩壊の兆しが見えた

人気スポーツ旧車の「異常高騰」に陰り! とうとう「旧車バブル」崩壊の兆しが見えた

この記事をまとめると

■2022年は新車の販売台数が減ったことで下取り車も少なくなり、それが中古車の値上がりを招いた

■中古車の平均価格はコロナ禍前の2019年に比べて60%も値上がりしたというデータがある

■最近は急激な値上がりの反動で中古車オークションでの平均価格は落ち着きを取り戻しつつある

急激に進んだ値上がりの反動で中古車平均価格は下落中

 2022年の新車販売台数は420万台で、2021年に比べて6%減った。新型コロナウイルスの影響により、半導体などの供給が不足して新車の納期が長引いているためだ。通常は注文して1〜2カ月で納車できるが、コロナ禍後は3カ月なら短い部類に入る。納期が6カ月から1年に達する車種も増えた。

 ちなみに新型コロナウイルス問題が顕在化する前の2019年には520万台の新車が販売されていたが、コロナ禍によって100万台、比率に換算すると20%減った。

 新車販売の縮小に伴って中古車の流通台数も減った。新車の販売台数が納期遅延で減ると、下取り車も入荷せず、中古車の売れ行きも下がるわけだ。とくにいまは、新車需要の約80%がいままで使ってきた車両を売却して新車を買う乗り替えに基づく。そうなると新車の販売台数が下がれば中古車の減少に直接結び付く。そこで2022年の中古乗用車の販売台数は、2019年に比べて10%減った。

 中古車の流通台数も減ったから需要に対して供給が追い付かず、中古車価格が全般的に高まった。2022年に入り、中古車オークション(中古車のセリ市)の平均取引価格が100万円を超えたと話題になっている。対前年比が25〜30%の上乗せで、コロナ禍前の2019年に比べるとじつに60%も値上げされた。1.6倍だ。

 この反動が生じたこともあり、直近の中古車オークションの平均価格は、以前に比べて下がってきた。2022年のピークには120万円を超えたが、その後は100万円前後で落ち着きつつある。これに伴って、発売から30年以上を経過したスカイラインGT-Rなど、高騰していた旧車の価格が下がってきたという話もある。

 新車の納期は依然として長いが、中古車価格が記録的な高値を更新して限界に達したとみるべきだ。いままで使ってきた車両の車検を継続させ今後も乗り続けるなど、ユーザーが対策を講じるようになってきた。その結果、中古車価格が落ち着きを取り戻し始めている。

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