この記事をまとめると
■ワンオフ・ビスポーク・オーダーメイドなどのクルマのパーソナライゼーションに関する用語を解説
■いずれも自分の好きなようにクルマを作ってもらうサービスで、その度合いが異なる
■フェラーリやポルシェ、メルセデス・ベンツなどの高級ブランドでは昔から当たり前のサービスだった
世界でたった1台だけが製作されるならそれはワンオフ
コーヒーと牛乳がミックスされた飲み物、これはカフェオレと呼ばれたり、カフェラテだったり、はたまたベテランはミルクコーヒーなんていう場面もあります。ちなみに、ミルクを泡立てるとカプチーノ、カフェモカとなるとミルクのほかにチョコレートシロップを加えた飲み物、てな具合です。
どれもこれも、たいした違いはなさそうですが、カフェ大好きな人にいわせると「微妙にすべてが違うじゃん!」となりがち。もしも、そんな小生意気な人に反撃する場面があったら、クルマ好きはワンオフやビスポーク、オーダーメイド、さらにはオートクチュールについて「微妙に違う」ことを語るのがいいかもしれません。
カフェオレと同じく、これらクルマ用語の意味合いは、厳密にいえばすべて違います。諸説あるかとは思いますが、まずワンオフ(One Off)は文字どおり1台だけしか作られなかったクルマということ。シャシーもそれ1台なら、エンジンだって1基のみの仕立て、ボディやインテリアだっていうまでもなくそれ1台こっきりの仕様、後にも先にもこれしかないってことですから、じつにレアな存在といえるでしょう。
たとえばルイジ・コラーニが作ったプロポーザルモデルは1からフルスクラッチビルドされたものが多く、たいていはコレクターに1台だけ納められるので(芸術品あつかいなので量産しないそうです)、ワンオフと呼んで差し支えないかと。
もっとも、エンジンまでワンオフというのは厳しい条件かもしれません。コラーニでさえも後年はフェラーリやダッジのエンジンを使ったモデルも数多く作っていますからね。