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破損時の飛散防止? ガラスの継ぎ目? クルマのリヤガラスに入った「横線」の正体とは

破損時の飛散防止? ガラスの継ぎ目? クルマのリヤガラスに入った「横線」の正体とは

この記事をまとめると

■クルマのリヤガラスに線が入っていることがある

■これは「リヤデフォッガー」という機能

■リヤガラスの曇りをとってくれる電熱線だ

リヤガラスの曇りを除去するための電熱線

 クルマのリヤガラスを遠くから眺めたり、普段なにげなく見ている時には気が付かなかいかもしれませんが、近くに寄ってよくよく見てみると、何やらオレンジ色やゴールド色の細い線がたくさん横に入っているのがわかると思います。現在、新車で販売されているクルマのほとんどにはこの横線が入っていますが、これはなんのための線なのか、ご存じでしょうか?

 よく、事故などで割れた時に飛び散らないようにするためでしょ、という人もいますが、じつはこれは「リヤデフォッガー」という機能で、リヤガラスの曇りをとってくれる電熱線です。雨の日など湿度の高い日には、だんだん窓が曇ってくることがありますよね。フロントガラスや運転席・助手席の窓はエアコンを使って曇りを取ることができますが、リヤウインドウの場合はこのリヤウインドウ・デフォッガー(略してデフォッガーと呼ばれることが多いです)のスイッチをONにすると、たくさんの線に熱が入り、ガラスを温めることで曇りを取るという仕組みです。

 スイッチはどこにあるのかというと、一般的にはエアコンスイッチの周辺に独立して設けられていることが多いと思います。ウインドウを思わせる長方形の中に、クネクネとした矢印が3本程度描かれているアイコンが、リヤデフォッガーの目印です。運転中に視界が遮られることは、安全運転の大きな障害となるため、このスイッチはとても大切なものという位置づけ。ただ、最近はディスプレイでのタッチ操作に集約しているクルマもあるので、一度、愛車の操作方法を確認しておくといいですね。

 70年代くらいまでの古いクルマなど、この機能がまだなかった時代には、車内にタオルを常備しておくのがお約束でした。窓が曇ってくると、信号待ちなどの合間にこまめに曇りを拭き取り、再び走り出したものです。現代のクルマはエアコンの性能も優れているので、あまり窓が曇ってどうしようもない状況というのは経験しなくなってきていますが、寒い日に急に地下トンネルに入った時など、車内と外気温の差が大きい時や、乗車人数が多い時に乗員の息や汗などで一気に窓が曇ったりする場合もありますので、そんな時はこのリヤデフォッガーを活用しましょう。

 ちなみにフロントガラスの曇りをすぐに取りたい時には、リヤデフォッガーのスイッチの近くに「デフロスター」のスイッチがあるはずなので、それをON。デフロスターとは霜取り装置で、フロントガラスなどに集中して送風することで曇りを除去します。フロントガラスを思わせる扇型の線の中に、クネクネとした矢印が3本程度描かれているアイコンが一般的です。こちらも併せて確認しておき、急な窓の曇りに備えましょう。

 また、晴れている日に何度も窓が曇って困る時には、エアコンを使用しながら外気導入にして走行すると、曇りにくくなると思います。雨の日にはエアコンと内気循環の組み合わせがおすすめです。こうした機能を賢く活用して、視界を確保して安全運転してくださいね。

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