状況に応じて小まめにハイビーム/ロービームを切り替えるべき
平成29年3月に、免許の更新時講習などで配られる「交通の方法に関する教則」が次のように一部改正されている。
○第6章 危険な場所などでの運転
前照灯は、交通量の多い市街地などを通行しているときを除き、上向きにして、歩行者などを少しでも早く発見するようにしましょう。ただし、対向車と行き違うときや、ほかの車の直後を通行しているときは、前照灯を減光するか、下向きに切り替えなければなりません。
交通量の多い市街地などでは、前照灯を下向きに切り替えて運転しましょう。また、対向車のライトがまぶしいときは、視点をやや左前方に移して、目がくらまないようにしましょう。
○第7章 高速道路での走行
夜間は、対向車と行き違うときやほかの車の直後を通行しているときを除き、前照灯を上向きにして、落下物や交通事故などにより停止した車を少しでも早く発見するようにしましょう。
このように、『交通の教則』に原則ハイビームであることが明記され、その必要性が強調されているからだ。
ご存じのとおり、2020年4月から新車の乗用車には「オートライト機能」の搭載が義務付けられ、サポカーの「先進ライト」には、
・自動切替型前照灯(前方の先行車や対向車等を検知し、ハイビームとロービームを自動的に切り替える)
・自動防眩型前照灯(前方の先行車や対向車等を検知し、ハイビームの照射範囲のうち当該車両のエリアのみを部分的に減光する)
・配光可変型前照灯(ハンドルや方向指示器などの運転者操作に応じ、水平方向の照射範囲を自動的に制御する)
といった機能も盛り込まれている。
これらが普及していけば、無灯火の問題や、ロービーム/ハイビームの切り替えタイミングなども機械任せで解決するかもしれないが、現段階ではまだまだ過渡期なので、ドライバー自身が日没30分前にはヘッドライトを点け、状況に応じて小まめにハイビーム/ロービームを切り替えることを徹底して欲しい。
これは取り締まり云々ではなく、自身と周囲の安全を守るための重要なポイントだということを自覚しておこう。