走れば一級品! デザインもイケてる! なのにナゼか「人気ナシ」の国産&輸入車6選 (2/2ページ)

貴重な国産スポーツカーといえども大ヒットするとは限らない

不人気車=お買い得! じつは“狙い目”なクルマなのです!!

 輸入車はライバル車同士の性能が肉迫しているので、購入時のユーザー比較がシビアになりがち。ゆえに“見た目や性能の割にイマイチ人気がない”クルマが出てしまうのは致し方ないかもしれません(そもそも価格が高いから、ユーザーは真剣にクルマを天秤にかけます)。では、ラインアップがたくさんあって、価格も比較的リーズナブルな国産車なら、どれも均等に売れて、不遇のモデルなんてない! ……と思いきや、それが意外とあるんですねぇ。

 その代表格がマツダ・アクセラではないでしょうか。アクセラはマツダが2003年から販売を開始し、現在でもMAZDA3という車名に変更されてラインアップされている長寿命車です。そのなかで注目したいのが、スポーティな走りに突出したモデル「マツダスピード アクセラ」です。

 そもそもアクセラが属しているCセグメントのコンパクトハッチバックでは高出力なエンジンを搭載したスポーティモデルが好まれ、アウディ然りフォルクスワーゲン然り、1ランク上のエンジンを積んだモデルを出しているんです。が、マツダは他ライバルよりも2ランクも上のエンジン(=2.3リッター+ターボ)を積んだもんですから、その速さにヨーロッパ車は真っ青! ところがそんなバカっ速でファン・トゥ・ドライブが楽しめるマツダスピード アクセラが、日本の道路を走るのは極めて稀なのでした。というのも、マツダにはもっと走りが楽しいロードスターがありましたし、もっと速いRX-7(RX-8含む)がありましたから。

 それに、5ドアハッチバックには速さよりもユーティリティを求めるユーザーが多く、「だったらもっと荷室が広いほうがいいや」とワゴンに流れる人が大半だったからでしょう。

 同じように走りに突出して失敗(?)したクルマはほかにもあって、日産のコンパクトSUV、ジュークも典型的な例といえます。たったいま「SUV」と明記しましたが、ジュークはSUV、コンパクトハッチなど、クルマの枠を取っ払って独自のジャンルを突っ走るユニークなクルマです。

 もちろんスポーツカーの要素もあって、元気いっぱいのエンジンと小気味のいいサスペンションがもたらす走りは快感そのもの。しかも、2010年に追加された16GT FOURは、通常の1.5リッター自然吸気エンジンから1.6リッター直噴ターボエンジンへ換装され、最高出力は114馬力から一気に190馬力にアップ! そのうえ、エクストレイルの「4×4-i」を進化させた4WDシステムを搭載することで、コーナーリング時でも適切なトルク配分を実現! 16GT FOURの明快な走りはジュークそのものの価値を上げる……、とモータージャーナリストや専門誌(もちろん日産も)は評価したんですが、主に海外で売れるばかりで日本での売れ行きはさっぱり。う〜む、その原因は先述のアクセラと被るかもしれません。

 さて、大パワー&4WDシステムを組み合わせたにもかかわらず、不遇の結果を招いてしまったクルマはもう1台あります。それは1992年にスバルから発売されたヴィヴィオのスポーツグレード、ヴィヴィオRX-Rです。軽自動車ですから排気量は660ccですが、直列4気筒DOHCエンジンはスーパーチャージャーで加給され、最高出力は自主規制の64馬力を発揮!(当時、実際に計測すると余裕で80馬力は出ていたとか!?)

 その大パワーを軽自動車には贅沢な4輪独立懸架式サスペンションと4WDシステムが確実に路面に伝達! そうしたパフォーマンスに見合うべく、エクステリアは大型のフォグランプやリヤスポイラーなどが奢られていたこともあって、ヴィヴィオRX-RはまさしくWRCのラリーカーのような存在感を放っていたのでした。が、そんな好評価を下したのは大学の自動車部や一部のジムカーナ愛好者くらいで、売れ行きはパッとしませんでした(泣)。

 かように、クルマそのものの魅力(性能&デザイン)はあるのに人気が出なかった車種を6台紹介してきましたが(もっともっとあるんですけどね)、人気がないということは、セカンドマーケットでは価格がこなれているということがいえます。つまり、お買い得ってこと! リーズナブルなプライスで購入すれば、とってもスポーティで楽しいカーライフが満喫できますよ!


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