走れば一級品! デザインもイケてる! なのにナゼか「人気ナシ」の国産&輸入車6選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■見た目もパフォーマンスも問題ないのに不人気なクルマが存在する

■「価格」や「デザイン」「性能」の面でライバルと比較されることが多い

■不人気なクルマは中古価格が安い傾向にあるので安価に楽しめる可能性が高い

輸入車&国産車問わず、いつの時代も不人気車はある!?

 星の数ほどあるクルマのなかで、見た目はカッコいいしパフォーマンスも凄いのに、いまいちパッとしない車種があります。とくに、スタイリングと性能が重視されるスポーティモデルに、そういう不思議(?)な現象が集中! 今回はそうした不遇なクルマを輸入車3台、国産車3台……計6台ご紹介します。

ユーザーの「ライバル比較」によって不遇にされた輸入車を紹介

「見た目や性能の割にイマイチ人気がない」=不遇なクルマとして真っ先に挙げられるのは、BMWのオープンカー、Z8ではないでしょうか。このZ8は2000〜2003年のたった3年間だけ、BMWが製造・販売していたオープン2シーターです。どことなくクラシカルな雰囲気を醸しだしていましたが、それもそのはず、1950年代の名車BMW 507をモチーフにしていたこともあって、典型的なロングノーズ&ショートキャビンというスタイリングが特徴的でした。

 その長いフロントに搭載された5リッターV8エンジンは最高出力400馬力/最大トルク51.0kgmを誇り、0-100km/h加速4.7秒という現代のスポーツカーに引けを取らないパフォーマンスを実現していました。
実際、乗っても非常に楽しいオープンカーでした(筆者は当時のクルマ専門誌の企画で、広報車を借りてドライブしました)。ストロークが短くシフト操作そのものが気持ちいい6速MTで400馬力を操り、オールアルミ製シャシー&ボディ(1630kg)を走らせるのはまさに快感のひと言!

 また、シートからドアトリム、ダッシュボードに到るまですべて本革張り、かつスイッチ類はすべて金属の削り出しという超ラグジュアリーなインテリアは官能的ですらあります。

 ところが……、007シリーズの映画『ワールド・イズ・ノット・イナフ』にも登場するほど注目度抜群のBMW Z8は一代限りで生産を終了してしまうのです。それというのも、アメリカ西海岸と日本のマーケットを狙ったにも関わらず、トランスミッションがMTしかなかったことが売り上げ低迷を招いてしまったからです(とくに日本マーケットで)。しかも、1650万円(最終モデル)という高価格も悪影響を及ぼしていました。なにしろ当時、同価格帯にはフェラーリ360モデナやポルシェ911ターボが存在していましたから。かくいう筆者もZ8をドライブしながら「う〜む、1650万円出すなら、もう少しお金出して911ターボを買うなぁ」と思っていましたから。

 さて、そんな不遇の輸入車は現代にもあります。たとえばジャガーFタイプ、あるいはルノー・メガーヌR.S.がそれです。

 ジャガーFタイプは2011年のフランクフルトモーターショーで発表され、現在も生産されているスポーツカーです。ボディタイプはクーペとコンバーチブル、エンジンは2リッター直列4気筒、3リッターV6、3リッターV8があり、いずれもスーパーチャージャー付きでそれぞれ300馬力、380馬力、550馬力とラインアップは豊富(※注:年式、モデルによって数値は異なります)。

 パフォーマンスとドライバビリティは紛れもなくスポーツカーのそれですし、流麗で美しいスタイリングもスポーツカーらしい個性を主張しているのですが……、イマイチ人気がないのも事実。

 一方、ルノー・メガーヌR.S.は、Cセグメントに属するスポーツハッチバックモデル「メガーヌ」に、パワフルなエンジンとそれに見合うハードなサスペンションを搭載したかなりイケイケなクルマ。つい先日(2023年1月)の東京オートサロンでは、究極の最終モデル「メガーヌR.S. Ultime(ウルティム)」がお披露目されたのは、走り屋系クルマファンにとって記憶に新しいでしょう。

 しかし、前輪駆動スポーツカーのリーダー的存在であったルノー・メガーヌRSもジャガーFタイプ同様、人気が実力に及んでいない、という悲しいスポーツカーなのです。

 どちらにしろこの2台は、冒頭のBMW Z8と同じく、「性能」「デザイン」「価格」を鑑みたライバル車との比較競争に負けたと言ってもいいでしょう。


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