スキーにいったらエンジンがかからない! 原因となる「軽油の凍結」と凍った場合の対処法とは (2/2ページ)

寒冷地に行く際は到着時に軽油が半分になるように調整を

 というわけで、軽油は地域・季節にあったものを給油するのがベスト。

 寒冷地に住んでいない人が、スキーや里帰りで寒冷地に出かけるときは、目的地に到着した際、燃料が半分程度になるように調整し、目的地に着いたタイミングで、速やかに現地のガソリンスタンドで給油するのがおすすめ。また寒い地方の高速道路のSAのガソリンスタンドなら、冬場は3号軽油を取り扱っているので、夜間や人口の少ない街に行くときは、早めに高速道路で給油しておくと安心だ。

 最後に万が一、軽油が凍結してしまった場合の対処法も紹介しておこう。

 たとえば極寒のなかで一晩駐車していたら、翌朝、燃料が凍結してしまったとしよう。その日、天気がよく日差しが当たる場所なら、昼まで待てば凍結した軽油が自然解凍し、走り出せるようになるかもしれない。

 また、燃料フィルターにお湯をかけたり、別のクルマをエンジンルームの直前に止めて、そのクルマの排気ガスがエンジンルームに流れるようにして、燃料系統を温めるというレスキュー方法もある!?

 それ以外は、JAFやロードサービスを呼んで、整備工場まで運んでもらうしかない。

 余談だがガソリンの凝固点は約-90℃~約-95℃といわれているので、自然界ではまず凍る心配はない。ただガソリンも夏と冬で仕様が違って、冬用のガソリンは低温時の揮発性(蒸気圧)を高めてエンジン始動性を高めていて、夏用のガソリンは、高温時の揮発性を低めて「ベーパーロック」の発生を抑えている。

 軽油ほどナーバスになる必要はないが、ガソリンも時間とともに劣化するので、できるだけ半年以内に使い切るようにしよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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