お酒を飲んで公道で馬に乗ると「飲酒運転」! 一方「お酒を飲ませた馬」に乗ると「整備不良」になるってホント? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■公道において馬は軽車両という扱いになる

■したがってお酒を飲んだ状態で馬に乗ると飲酒運転に該当

■ではお酒を飲ませた馬に乗ったら……?

馬に乗って公道を移動することは道公法で許されている

 クルマのルーツは馬車だといわれ、セダンも、クーペも、バンも、ワゴンも、もとは馬車の用語(セダン=運転手と乗客の仕切りがない馬車、クーペ=二人乗りの箱馬車、バン=荷物を運ぶ有蓋貨車、ワゴン=荷物を運ぶ無蓋貨車・二頭以上の馬でひく荷馬車)。カロッツェリアもイタリア語で、馬車製造工房の意味。

 このようにクルマと関わりの深い馬車だが、皇居の皇宮警察の騎馬隊(14頭)や警視庁騎馬隊(16頭)のように、馬車を引かない馬に騎乗して公道を移動することも許されている。この場合、道路交通法上、馬や牛は自転車などと同じく、軽車両という扱いになる。

 道路交通法には「軽車両の定義」として次のように書かれている。

「自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽けん引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む)」(第2条11項)

 軽車両なので免許証はいらないが、一時停止や信号、制限速度など、交通法規は守る必要がある。元気な馬は60km/h以上で疾走できると言われているが、軽車両で高速道路を走るのはNGなので、馬も高速道路は利用できない。

 ところで、免許証の更新時の講習などで、「馬は道交法上、軽車両。したがって酒を飲んで馬に乗ると飲酒運転。では、馬に酒を飲ませて乗ると? 整備不良車両運転」といった話を聞いたことがないだろうか?


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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