この記事をまとめると
■年々クルマの価格が上がっており、軽自動車はとくに顕著だ
■N-BOXを例に挙げ、各グレードやオプションの装着した場合の価格を解説
■軽自動車の価格が高く感じるのには理由があった
軽自動車の価格アップが目立つ
今のクルマの価格は、約15年前の1.2〜1.4倍に高まった。以前は採用されていなかった衝突被害軽減ブレーキや運転支援機能も標準装着されて、価格を押し上げた。
衝突被害軽減ブレーキなどはコストの高い装備だから、新旧モデルを装備の違いまで含めて比べると、今のクルマは中身を充実させながら価格アップを抑えている。つまり買い得度を強めたが、価格が上昇すると、中身は充実しても現実的には購入しにくい。
とくに軽自動車は価格アップが目立つ。たとえば国内の最多販売車種とされるN-BOXは、エアロパーツを装着したカスタムLの2WDが178万9700円だ。最上級のカスタムEXターボは、2WDが203万9400円で、4WDは217万2500円に達する。
N-BOX、タント、スペーシアなどの売れ筋軽自動車は、全高が1700mmを超える背の高いボディによって車内が広い。シートアレンジも多彩で、後席を格納すると、自転車を積める荷室に変更できる。後席側のドアはスライド式で狭い場所でも乗り降りしやすいが、手動式だと操作に力を要する。そこで電動開閉式が増えた。子供を抱えた状態でも、乗り降りしやすくて便利だが、電動開閉機能は片側だけで価格が5〜6万円になる。シートアレンジから電動スライドドアまで、いろいろな機能を採用したことで、背の高い軽自動車は価格を高めた。