この記事をまとめると
■クルマのエンジン熱を冷やすための冷却液は「クーラント」と呼ばれる
■最近ではスーパーLLCという新たな種類も登場している
■クーラント液が色とりどりに着色されている理由を解説する
色付きの液体になっているのはJISが規定していた
クルマにはいろいろな油脂や液体が使われている。エンジンの潤滑にはオイル、ATには作動油であるATFなどだが、冷却に使用されているのが冷却水だ。オイルなどは電動化が進むと消滅する可能性もあるものの、冷却水については電動システムを冷やすために使用が拡大する傾向にある。
そんな冷却水だが、色が着いているのをご存じだろうか? 従来から一般的なのがLLCで、赤と緑がある。赤がトヨタ系で、それ以外のメーカーは緑というように分かれてはいるものの、中身は同じもの。つまり混ぜても大丈夫ではあるのだが、赤と緑を混ぜると茶色になってかなり汚い感じで、サビの発生などの不具合があっても気が付きにくいなど、色の指定は守ったほうがいい。換えたい場合はすべて抜いてから入れ換えるようにしたい。ちなみに輸入車では黄色などもある。
なぜ色が着いているかというと、JIS (日本産業規格)によって定められているから。色が着いているとほかの油脂類と区別できるし、漏れが発生したときも原因がわかりやすくなるなどの理由がある。ただ、色の指定はないので、赤や緑など違っていても法律などの問題はない。
さらに最近主流なのが、スーパーLLCと呼ばれるタイプで、従来のLLCでは考えられないほどの長寿命化を実現している。メーカーによって若干の違いがあるものの、具体的には「初回16万kmまたは7年」という感じで、知らないとかなり驚くほどだ。