千葉県の交通事故死者数は減っている
ちなみに「3・ライト運動」とは、千葉県が平成29年まで実施していた運動で、以下の3つのライトを推進して交通事故を防止し、太陽(サン)のような明るく、幸せな人生を送りましょう、という趣旨のもの。
ライト(前照灯):早めのライト点灯、こまめな切り替え
ライト・アップ(目立つ):反射材、LEDライト等の活用
ライト(右):右からの横断者にも注意
この「3・ライト運動」をさらに発展させたのが、「ゼブラ・ストップ作戦」になる。
千葉県は2019年に交通事故死者数が全国ワースト1になっていたが、翌2020年には千葉県警と関係機関が連携し対策を強化。65年ぶりに死者が150人を下まわりワースト1を返上。2021年は全国ワースト4位(121人)、2022年もワースト4位(124人)だったことを考えると、この「ゼブラ・ストップ作戦」も効果が出ていると考えていいだろう。
ちなみに自動車と歩行者が衝突した交通死亡事故のうち、約7割が歩行者の横断中の事故で、横断中の事故のうち、約7割が横断歩道以外の場所を横断している時に発生しているといわれている。
さらに横断歩道以外の場所で発生した事故のうち、7割以上は歩行者側の法令違反があったこともわかっている。
そこで千葉県では、ドライバーに対し「ゼブラ・ストップ作戦」を実施するとともに、歩行者にも、横断歩道や信号機のある交差点が近くにあるところでは、その横断歩道や交差点で横断すること。「歩行者横断禁止」の標識のあるところでは、横断をしてはならない。道路を斜めに横断するのも禁止。といったこともピーアールし、啓蒙活動に力を入れている。
自動車と歩行者の事故を減らすには、ドライバーだけが気をつけてもダメだし、歩行者の安全意識だけでも足りない。両者がそれぞれルールとマナーを守り、気を抜かないことが何より肝要。
千葉県だけではなく、全国でこうした運動を広げ、一件でも悲惨な交通事故がなくなるように努力していこう。