大きな道路は逃げるために必要じゃないの? 大地震のあとに主要道路が通行禁止になるワケ (2/2ページ)

都市部で大地震が起きたらクルマ移動は控えるべき

 なお、一般ユーザーに関しては、大震災発生後、新たに自動車は使用しないのが基本中の基本。また移動中に地震に遭った場合は、急ハンドル、急ブレーキを避けるなど、できるだけ安全な方法により道路の左側に停止するのがルール。高速道路を通行中のクルマは、交通情報板や警察官等の誘導に従って行動し、目的地に到着したあとは、新たに自動車は使用しないことが大前提になっている。

 警視庁が平成26年に行なったアンケートによると、大震災発生時の交通規制は62.9%、自動車利用のお願い(被災後はクルマを使用しないなど)については60.7%の都民が認知しているとのこと。

 知らなかったという人は、下記の2点だけでも覚えておこう

・大震災発生後、基本的に都心方向へ自家用車では向かえない。

・高速道路を含む7路線(高速道路、国道4号、国道17号、国道20号、国道246号、目白通り、外堀通り)は、大震災発生後、人命救助及び消火活動に従事する消防、警察、自衛隊等の緊急自動車専用路の路線となり自家用車は走行できない。

 さらに、被害状況及び道路状況を勘案した上で、復旧復興のための災害応急対策を円滑に行うため第二次交通規制も実施されることになっている。第二次交通規制では、国道1号(第二京浜ほか)、国道6号(水戸街道ほか)、国道14号(京葉道路)、国道15号(第一京浜ほか)、国道17号(新大宮バイパス)など35路線が、「緊急交通路」に指定されるので要注意。

 また、都内で震度5強の地震が発生した場合、交通混乱を防止するため、都心部における帰宅困難者の滞留状況、交通渋滞の発生状況等を勘案し、必要に応じ、次の交通規制が実施されることにもなっている。

・環状七号線から都心方向へ流入する車両の通行を禁止

・環状八号線から都心方向へ流入する車両の通行を抑制

 いずれにせよ、都市部で大地震が起きたら、マイカーでの移動、避難にはかなり規制がかかるので、自家用車での移動は極力控えるようにしよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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