この記事をまとめると
■大雪での立ち往生をしたときにもっとも生き残りやすいのはPHEVではないだろうか?
■エンジン車とEVのいいとこ取りをしているPHEVなら電気でもガソリンでも暖を取れる
■ガソリンスタンドが減り充電施設が整っていないインフラ状況を考えてもPHEVが最強
ガソリン車にもEVにも一長一短があるならPHEVこそ最強?
大雪で立ち往生したとき、EVでガンガン暖房を使うのは電欠を考えると現実的ではなく、エンジン車では一酸化炭素中毒が心配でエンジンかけっぱなしにはできないし、と一長一短。いずれにしても立ち往生中に暖を取ることは難しいといえる。
では、エンジン車とEVの中間的なメカニズムであるプラグインハイブリッド車ではどうなのだろうか。シチュエーションによって結論は変わってくるが、大雪の立ち往生を想定すると、プラグインハイブリッド車は、両者のいいとこ取りといえそうだ。
駆動用バッテリーの電力を暖房に利用すれば、一酸化炭素中毒の心配は減らせるし、仮に暖房でバッテリーを使い切ってもエンジンをかければいつでも移動できる。
プラグインハイブリッドという仕組みは、EVにエンジンと発電用モーターを積んだようなものなので、必要なパーツが多く、コストも高くなってしまいがち。カーボンニュートラルへ向かうことを考えると中途半端なメカニズムという批判もあるが、ハイブリッドにしているが故のロバスト性は大雪のような自然の猛威に対抗するポテンシャルがもっとも高いといえる。
さらに日本でプラグインハイブリッドが有効と思われるのは、大地震のような災害時である。車両の電力を家庭や事務所で利用することをV2H(ビークル・トゥ・ホーム)という。大規模停電時などにEVやハイブリッド車を建物と繋ぐことができれば、生活を続けていくことも可能であるし、医療機器を動かして命を守ることもできる。