R32GT-RとNAロードスターを持っていてもまだ足りない! 【あのとき買っておけばと後悔しているクルマ 藤田竜太編】 (2/2ページ)

あの当時はいまでは作れない至宝だらけだった

 もう1台はホンダS2000(AP1)。

 オープンカー好きというのもあるが、F20Cエンジンは間違いなく傑作エンジンで、パワフルで気持ちよく、ホンダでなければ作れなかったエンジンだろう。そしてFRだったのも大きな魅力。オープンカーなのに筋肉質で、シャシーに“タメ”がない感じで少々ピーキーな面もあったが、いまでも魅力的だし、生産中止になったら、中古車価格が高騰するだろうな~と思っていたところ、そのとおりになった。

 色気がちょっと足りないし、荷物もロードスターより積めないが、重量バランスは独特で、ハンドリングもエンジンもレーシングカー的なレスポンスを誇る。年数が経ってもスポーツカーらしさがずっと味わえるいいクルマだと思う。

 あともう1台挙げるとすれば、三菱のランサーエボリューションⅨのMR。

 ランエボは電子制御満載の特殊なクルマ。ACDやスーパーAYC、スポーツABSが複雑なロジックで重なり合って、不自然ともいえるコーナリングをするが、それを理解して割り切って乗れば、速いし面白いともいえる。

 電子制御だけでなく、アルミルーフやレカロシート、ブレンボのブレーキ、ボルテックスジェネレーターなどの空力、MIVEC付きのエンジンにチタンマグタービンなど、“全部乗せ”ともいえるクルマが、あのサイズ、あの重量、あの値段で発売されていたのだからある意味驚き。実用性も高いし、もうあぁしたクルマは出てこないだろう。そんなランエボ(4G63を積んだ)の集大成がエボⅨMRなので、歴史的1台として所有していても良かったかなと。

 そのほか、輸入車ではBMW M3(E46)とか、Mクーペとか、ポルシェ968とか、起亜(キア)ビガート(2代目ロータスエラン FFだが新車で250万円だった!)も食指が動いた!?

 純内燃機関車のクルマ終活が話題になりはじめている昨今だが、このところ、ある日急に「新車の受注終了」なんてニュースも流れてくる。それゆえ、欲しいクルマがあれば迷わず買っておかないと、これからは後悔することになるかもと、気を引き締めているところだ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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