この記事をまとめると
■業界に35年以上身を置いているライターがいまでも欲しいスポーツカーをピックアップ
■1990年代から2000年台前半まではのちに伝説になるような高性能マシンが多かった
■スポーツカーは中古になると高騰する場合が多いので早めに手にするのが吉だ
業界人がいまでも欲しいと思う国産スポーツモデル
「わが生涯に一片の悔いなし!!」。
漫画『北斗の拳』のラオウの名台詞だが、自動車メディアに身を置いて約35年……。正直、クルマ選びで迷ったり後悔したことはあまりない。基本的にクルマは買い換えより、買い足し派だったというのもあるが、事情が許せば(主に懐事情)欲しかったクルマはいくつかある。
その筆頭は、ホンダNSX(NA1)。
平成元年からはじまる、国産スポーツカーに一番勢いがあった時代、もっとも惹かれたのはスカイラインGT-R(R32)とユーノスロードスター(NA6)、そしてNSXだった。R32は1992年に60回ローンで新車を購入。ロードスターとともにいまでも所有しているが、NSXは買えなかった。
スタイリングがミッドシップのスーパースポーツとしてはちょっとおとなしかったのと、V6横置きエンジンがちょっと妥協した感があったが、ハンドリングの良さは突出していたし、C30Aエンジンは速く、気持ちのいいエンジンだった。
ゴードン・マレーも「NSXはクルマにおける金字塔」と評し、マクラーレンF1の開発時、NSXをベンチマークにしたというのは有名なハナシだが、やっぱり国産車で世界の頂点を極めたといえた数少ないクルマがNSXだと思う。中古車が400万円ぐらいで出まわっているときに買っておくべきだった……。