通常の走行料金、迎車料金でOKというところがほとんど
陣痛で苦しむ妊婦さんに余計な負担をかけないよう、運転と道のプロが丁寧な運転と、その状況に合わせた最適な道順を選択し、妊婦さん自らが道案内しなくてもよいように、素早く確実に産院へ送り届けることをモットーとしてスタートしたマタニティタクシーは、今では多くのタクシー会社で導入され、陣痛時だけでなく妊娠中の普段のお出かけや、産後の検診や予防接種など赤ちゃんとのお出かけまで、サポート内容も多岐にわたるようになっています。生まれた子どもが3歳くらいになるまで、サービスを受けられるタクシー会社もあります。
名称もさまざまで、第一交通産業なら「ママサポートタクシー」、京王自動車なら「はぴママサポートタクシー」。サービス対象地域が限られているところもあるので、まずは、いざという時に対応してくれるタクシー会社を選ぶことが大切です。
気になる料金ですが、事前登録は無料で、通常の走行料金、迎車料金でOKというところがほとんど。時間指定や、深夜の時間帯には割増料金がかかることもあります。また、里帰り出産に対応してくれるタクシー会社もあるので、事前に確認したいですね。
そして、いざ陣痛で産院へ向かう時に、上の子がまだ未就学児だったりする場合には、一緒に産院へ連れていけないことも多いものです。産院へ行く途中に実家や保育園などに立ち寄ったり、必要なものを買い揃えるためにお店に寄ったりすることも可能というところもあります。
また、無事に出産した後、新生児との退院の時にも利用できるのが嬉しいところ。タクシー乗車の際にはチャイルドシートの装着が免除されるとはいえ、やはり心配という人も多いですよね。日本交通ではチャイルドシートを準備した「キッズタクシー」が用意されているので、安心して利用できます。
いつどこで始まるかわからない陣痛と、つねに妊婦さんに付き添うことができるわけではない、忙しい現代人の事情、核家族化やご近所付き合いが薄い地域が増えていて頼る人が少ない状況など、昔に比べると出産には厳しい環境となっているかもしれませんが、このマタニティタクシーをはじめとして、それを補うようなサービスもたくさん登場しています。賢く活用して、新たな命をなるべく安全に快適に授かりたいものですね。