この記事をまとめると
■日本には幅の狭い道が少なくない
■クルマの大型化も相まって、2台のすれ違いが困難なケースも
■狭い道で対向車と鉢合わせた場合、どちらが譲るべきかを解説
坂道なら上り優先が基本!
当たり前の話だが、モータリゼーションが根付く前から人は生活を営んできている。もちろん、多くの市街地はクルマの普及を考慮した道幅となっているが、クルマがすれ違うことが厳しい、幅員4m未満の狭い道路が残っている町も少なくない。昨今はクルマの幅が広がっているからなおさらすれ違いの難易度は上がっている。
余談めくが、日本で軽自動車のシェアが拡大しているのは、そうした狭い道でギリギリ使えていた5ナンバーサイズの乗用車が激減してしまったことも影響しているかもしれない。3ナンバーのクルマ同士がすれ違えないような狭い道は、都市部であっても古くから変わっていない町であれば少なくないからだ。
それはさておき、3ナンバー車を前提とすれば一方通行に指定したくなるような、すれ違いが困難な狭い道において対向車と鉢合わせしたとき、どちらが譲るかルールは決まっているのだろうか。
基本的には坂道であれば「上り優先」というマナーはある。
坂を上っているクルマが停止すると坂道発進をしなくてはならないから、というのが理由とされている。
もっとも、いまどきのクルマであれば坂道発進を容易にするヒルホールドコントロールが備わっていることも多く、実際には坂道発進が難しい時代のマナーが残っているといえる。
峠道などでは、谷側のクルマは転落のリスクが大きいので、そちらを優先させるというマナーもある。日本は左側通行なので上り優先と谷側優先はニアリーイコールとなるケースが多いだろう。いずれにしても、上り優先と捉えておけばよさそうだ。