希少車乗りは仲間意識が芽生えやすい!?
●隣に停めたくなるクルマその1:スバル車全般
これについては、ここまでにさんざん述べてきたとおりである。補足はない。
●隣に停めたくなるクルマその2:三菱 エクリプスクロス
ハッキリいってあんまり売れてないSUVである。売れてないがゆえに「なんでわざわざそんなのに乗ってんの? (笑)」などと、心ない者からいわれることもあるに違いない。だが、まごうことなき“いいクルマ”であり、オーナー自身はそのことをよく知っている。
となれば、“同志”をイオンやヤマダ電機などで見つけた場合には、ほぼ無意識のうちにその隣に自分のエクリプスクロスを停めてしまっているだろう。
●隣に停めたくなるクルマその3:現行型日産 スカイライン
これも三菱エクリプスクロスの場合とほぼ同様のメカニズムにより、“同門のトナラー”を誘発するはず。400Rである場合はなおさらだ。
●隣に停めたくなるクルマその4:現行型ホンダ・シビック
乗れば誰もが「おっ、いいじゃん!」と思うはずのクルマだが、その割には売れておらず(※そもそも販売目標台数も少なめだが)、ネットでも「デザインがぜんぜん良くない」「シビックのくせに大きすぎる」などと、物の良し悪しを知らぬ有象無象から叩かれがちな車種である。
それゆえオーナーたちの“信仰心”は蒼き炎のように静かに燃え上がっているはず。となれば、イオンではもう隣に停めざるを得ない。まぁエンジン車とe:HEV車、そしてMT車とCVT車の間で微妙な軋轢は生じるのかもしれないが。
●隣に停めたくなるクルマその5:マツダ MX-30
ほぼ同寸のCX-30は一般的にもわかりやすくシュッとした形状のSUVであるため、信仰心は生まれにくい。いや正確には、強い信仰心を持ったユーザーも多数いるはずだが、それ以上の数の「自分が何を拝んでいるかもよくわかっていない参拝客=このサイズのSUVが便利であり、流行っているからという理由だけで買ったユーザー」が存在するため、その信仰の実態はわかりにくくなっている。
だがBピラーレス構造の「フリースタイルドア」と、傾斜がかなりキツいクーペライクなフォルムを採用しているコレをあえて選ぶオーナーは、かなりの猛者であり求道者。そしていいクルマであり、しかしながら正直あまり売れていないため、信仰心と仲間意識はきわめて高い次元にあると推測できる。
このほかではダイハツ・ロッキーに乗る一部ユーザーの間でも、トヨタ・ライズに対しての「本当はこっちが本家なのに!」というニュアンスの反骨心をベースとする仲間意識が育っているとの観測もある。が、まぁ主なところは上記の5モデル(というか4モデル+スバル車全般)であろう。
これらのクルマに特段の信仰心なしに乗っている人は、比較的空いているイオンの駐車場などで隣に同型車を駐車されても、「うわっ、トナラーうざっ!」などと邪険に思わず、できれば広く暖かな心でもってスルーしていただけたなら幸いだ。