エンジンがスコッと載るわけじゃない! 各種調整が必要 そんな自由な発想が生まれるのは日本とは車検制度が違うという理由もありそう。日本の場合、載せている原動機が変わると相応の申請をしなければならないためちょっとメンドクサイ。海外ではとくにそういう手続きがない国が多いという自由な環境というものありそう。
もちろん、スコッと違うエンジンが載るわけはない。エンジンマウントなどの加工も必要だし、組み合わせるミッションをどうするのかという話もある。多くはエンジン&ミッションごと積む。そうしないと元のクルマのミッションでは持たないこともあるから。そうなるとFR車ならプロペラシャフトの短縮加工も必要になるし、それらの変更した申請も必要になるのだ。
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あとは制御をどうするか。そもそも気筒数が変わったりするので、ノーマルECUでの制御は難しい。フルコンと呼ばれるものによる制御が必要で、高級路線ならモーテック、最近はリンクとかリーズナブルなものもあるし、国産ではHKSのF-CON V Proがよく知られているフルコンだ。そういったものでエンジン制御をする必要があるので、相応の手間と工賃もかかるのだ。
日本でも他車種ではないが、AE86にAE111の20バルブを積むチューンは一般的。これは16バルブの4A-Gエンジンが減っていることもあるが、そもそも16バルブ4A-Gエンジンのチューニング済みくらいのパワーが、ノーマルの20バルブの4A-Gでは出ている。下手に16バルブをいじるより安価にパワーが出るメリットもある。
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ほかにも、ランエボシリーズに最終型のMIVEC付き4G63エンジンを積むことも多い。こちらも同系列エンジンだが、最新版の可変バルブタイミング機構を手に入れて、日常域のトルクを増やそうという狙いだ。
同系列エンジンはほぼそのまま使えるし、申請も不要なのでやりやすい。エンジンチューンよりもリーズナブルに出力アップが可能になるのだ。