用意しておくべきアイテムとは?
そのように、不意に大雪に見舞われ、立ち往生したのが避難場所のない高速道路上だったらどうするか。ハザードランプの点灯、安全を確保したうえでの停止表示板の設置、緊急通報、そして緊急車両の走行のためのスペースを空けておくのは当然として(道をすべてふさぐと、援助車の走行もできなくなる)、完全に立ち往生した場合、防寒のためにエンジンをかけ、ヒーターをつけるなら、マフラーが雪に埋もれていないかのチェックが不可欠。もしマフラーを雪がふさいでしまうと、排気ガスが車内に逆流。一酸化炭素中毒を引き起こし、最悪、死に至るから大変だ(そんなニュースもあった)。定期的な換気はもちろん、マフラーが雪に埋まっていないかも確認しなければならない。とはいえ、できれば、エンジンは切ったほうが、凍死の危険性はともかく、安心である。
もう、そうなるとスタッドレスタイヤ、チェーンがどうのという状況ではなくなる(多くのクルマがズラリと立ち往生して道をふさいでいるようであれば、戦車だって前に進めない)。そこで、雪道の(雪が想定される)ドライブでは、何時間かかるか分からない立ち往生の解消まで耐えるための準備をしておく必要がある。
そのアイテムは以下の通りだ(防寒着はもちろんだ)。
1)タイヤチェーン ※初めての使用なら、事前に装着練習を
2)スコップ ※雪の中からの脱出や、マフラー回りを含む除雪に有効。ある程度大きいもの
3) 軍手・手袋 ※滑り止め付き、防水加工が理想。チェーン脱着にも使用
4)貼るカイロ ※手軽に暖をとる手段。USB充電式の湯たんぽもアリ!?
5)スノーシューズ、または長靴、およびヒートテックタイプの靴下 ※足元も冷えるため
6)毛布 ※車内で暖をとるためと、タイヤの下に敷いて脱出を助けるために利用できる
7)牽引ロープ
8)ブースターケーブル
9)飲料水
10)車内用トイレアイテム ※100均にあり
11)緊急用食料
12)スマホ用モバイルバッテリーやUSB充電コード
など
そしてもちろん、冬用タイヤの装着、出発前の各部点検、出発時の燃料満タン(EVは満充電)が基本である。バッテリーの状態確認、冬用ウインドウウォッシャー液の充填も欠かせない。ちなみに、クルマが雪に埋もれた場合、寒さはドア開口部回り、そして意外にもウインドウガラスから入ってくる。ドア開口部まわりをふさぐようなタオル類のほか、ウインドウに貼り付けるプライバシーシェードなどもあると理想的だ。いずれにしても、大雪が予想されるなら、クルマでの外出を控えるのが一番、基本だろう。
なお、電気自動車の場合、JAFのテストによれば、エアコン(ヒーター)をつけっぱなしはもっともバッテリーの消費が大きく(電欠まっしぐら)、エアコンを使わないで、シートヒーター、またはUSB電源ソケットにつないで使用できる電気毛布(ブランケット)などを使うのが、もっとも電力消費を抑えつつ暖がとれる方法だというテスト結果が出ている。