矢羽根型が基本、ドット型は超レア
つまり、矢羽根型とドット型の2種類が混在していると感じているのは、注意喚起表示の実験を行なった2カ所の交差点を走ったことがある人に限られるともいえる。それでも、その中に「複数の表示があって紛らわしい」という指摘をする人がいるためにSNSなどで批判的な書き込みを見かけることがあるのだろう。
進路変更禁止の注意喚起表示としては費用対効果の面から矢羽根型がベストという結論に達しており、今後ドット型を見かけることは考えづらい。紛らわしいと批判するよりも、お役所がABテストによって効果とコストを確認したことを評価すべきではないだろうか。
この矢羽根型の注意喚起表示は、あくまでも「この先が進路変更禁止になっていますよ」ということをドライバーに知らせるもので、「法定外表示」となっている。それ自体に進路変更禁止の意味合いはない。
そのため矢羽根型の表示がある注意喚起区間において進路変更は可能。むしろ、ラストチャンスといえるので進路変更をするのであれば矢羽根型が見えた段階で行いたい。
逆に、矢羽根型の注意喚起表示を「黄色線だから進路変更禁止であり、隣の車線のクルマは進路変更してこない」と誤った理解をすると事故の元になってしまうかもしれない。本質的には黄色・矢羽根のポイントで進路変更してくる可能性が高くなる、と理解すべきだ。
全国的に、この黄色い矢羽根型の注意喚起表示は増えてくるだろう。新規で運転免許を取得する人はもちろん、運転免許の更新などの機会において盛んに啓蒙活動が行われるだろうが、クルマ好きであればしっかりと覚えておいて、矢羽根型の注意喚起表示を見かけた際には、家族や知り合いに伝えられるよう、その意味と狙いを把握しておきたいものだ。