この記事をまとめると
■マツダが11年ぶりにローターリーエンジンを搭載したMX-30 e-SKYACTIV R-EVを発売した
■MX-30 e-SKYACTIV R-EVはロータリーエンジンを発電用に使用するPHEVとなる
■1967年のコスモスポーツ以来、マツダの代名詞になっているロータリーエンジン搭載車を振り返る
マツダファンについに歓喜の瞬間が訪れた
マツダが、ロータリーエンジンを発電用の動力として使うプラグインハイブリッド車(PHEV)を、ベルギーで発表した。発電用として新設計されたロータリーエンジン(8C型)は、モーター、発電機と同軸上に並べて搭載される。
ロータリーエンジンを搭載したマツダ車はRX-8が最後で、2012年に生産を終了している。このためPHEVでのロータリー利用は11年ぶりの復活となる。ただし、MX-30に車種追加されたPHEVは、電気自動車を基にしたモーター駆動なので、ロータリーエンジンが直接駆動に関わるわけではないようだ。
マツダがロータリーエンジン車を発売したのは、1967年のことである。クルマはコスモスポーツというふたり乗りのスポーツカーだった。小型で高出力というロータリーエンジンの特徴を活かした外観も独創的で、いまなお魅力にあふれている。旧車の扱いになってから試乗の機会を得たが、軽量で小型というロータリーエンジンの価値を活かした、軽やかで壮快な運転を味わわせるスポーツカーだった。
次いで、1968年にはロータリーエンジン車の拡販を目指し、ファミリアにロータリーエンジンが搭載された。車名は、ファミリアロータリークーペだ。さらに翌1969年には上位車格のルーチェにもロータリークーペを追加している。1970年にはカペラが発売になった。ここで、それまでの10A型に替え、排気量を増大した12A型のロータリーエンジンが開発されている。
1971年に発売されたサバンナRX-3は、日産スカイラインGT-Rとレースで雌雄を決し、GT-Rの連勝を阻んだことで名をあげた。RX-3の車種体系は、クーペとセダンのほかにステーションワゴンも設定されている。
1972年に発売されたルーチェの2代目では、翌1973年に、さらに排気量を増した13B型が搭載された。ルーチェではまた4代目で世界初のロータリーターボエンジン車が1982年に誕生している。