近年リッター100馬力を達成しているモデルは少ない
たとえば、GR86/BRZは2.4リッターで235馬力とギリギリ未達成。先代86/BRZは2リッターエンジンで200馬力とリッター100馬力を達成していたが、実際計測するともうちょっと低めだったような気もしなくもない。
では排気量が大きい車はどうかというと、フェアレディZ(Z34)は3.7リッターのNAエンジンで336馬力と未達成。しかし、トルクは37.2kgmとリッターあたり10kgmを達成している。
DAインテグラがリッター100馬力を達成してから30年以上が経過。それだけ経ったら、多くのクルマがリッター100馬力を超えていてもおかしくなさそうだが、実際それほど多くはない。
その要因としては、市場が求めているものが高出力から低燃費にシフトしてきたことがあるだろう。80年代当時はハイパフォーマンスカーがもてはやされた時代。スペック競争的な面もあったが、そこから急速に低燃費が求められるようになった。
その結果、ピークパワー競争ではなくなった。また、ピークを追求するよりも実用域でのトルクを出したほうが実際の燃費も良くなりやすい。そういった方向性が変わった。さらに最近では小排気量エンジンにターボを加えて、中間域のトルクを大幅にアップ。燃費を大幅によくしたダウンサイジングターボエンジンが増えている。そういった意味でもリッター100馬力を達成するNAエンジンは稀有な存在になっているのだ。