気がついたらドアミラーの「鏡面」だけない! 部品が届くまでアレコレ試した結果1番効果的だったものとは? (2/2ページ)

隙間が多すぎる……と思いきや意外と見える!

 そして比較的大きな破片を家に持ち帰り、破片とにらめっこである。どうする? どうやる? どうなる? まずは左側ドアミラーの鏡面だった部分を白い紙にトレースし、型紙を作ってみた。そこに6点ほどあった破片を並べたものの、当然、元のカタチにはならない。これはもう隙間の大きいモザイク柄のようである。うーむ、これはダメかも。

 そこで、ネットで症状を検索してみると、ドアミラーをぶつけて鏡面が落ちたという事例を発見。その人の対処方法としては、ホームセンターや100均で売っているアクリル製のミラーを応急処置として張り付けておくというものだった。なるほど、それはいいかも、ということでバスを使い100均、ダイソーに赴き、「貼れる、割れないアクリルミラー」なるものを発見。ドアミラーの鏡面のサイズよりほんの少し大きいものの、イザとなったらのこぎりで成形すればよい。と、ある程度、光が見えてきたところで、思考は一転。バラバラになった純正の鏡面を、寄せ集めて貼り付けたらどうなるか? の実験が先のように思えたのである。

 バラバラになった純正の鏡面の1枚1枚の裏に強力な両面テープを張り付け、大きい破片を内側に、細かい破片を外側にして、できるだけ隙間のないように張り付けてみた。うむむ、やはり隙間が多すぎる……と感じたものの、一度、運転席に座ってどう見えるかを確認。

 するとどうだ、モザイクのようではあるが、目線的には、意外に遜色ない見え方になっているではないか。大きい破片を内側に張り付けたのが功を奏し、バックする際のボディ左側面はバッチリ見えるし、近所を走ってみると、後方の景色も、視覚のマジックだろうか、モザイクのように隙間だらけにもかかわらず、意外にも右側のドアミラーの視界とそれほど変わらないレベルで後方確認できたのである。距離感も当然、純正ドアミラーの鏡面のままだから、文句なしである。

 ちなみに、脱落防止にと、透明のテープを上から貼ってみたのだが、見え方は悪化。とくに日の光を受けると、ギラギラしてしまうので、却下した(フラットに貼れていないためだろう)。

 その後、100均のアクリルミラーもテストしてみたのだが、やはり見え方、距離感は手鏡と変わらず、後ろが見えるには見えるが、クルマのドアミラーの鏡面としては適していないことが(当たり前だ)判明。結果、販売店にパーツが届き、修理を完了するまで、モザイク柄の左側のドアミラーのまま、なるべく走らないようにした次第である。なお、その後の家族2名への事情聴取によって、コンビニにクルマを止めたあと、結構な勢いで助手席のドアを閉めていたことが判明。原因はほぼそれである。それぐらいで落ちてしまうものなのかは、ともかく。

 今回の教訓として、もし、同じような事態になったら、可能な限り(安全を確保しつつ)、落ちたドアミラー鏡面の破片を、手を切らないように気をつけつつ拾い集め、モザイクのようになっても貼りつけてみることが、応急処置のひとつかも知れないということだった(連休中でパーツの取り寄せに時間がかかったため)。これはあくまで、筆者の事件の顛末であり、即刻、販売店などに相談し、早急に修理に出すのが最善策である。合わせて、右ハンドル車の場合、右側のドアミラーが使えなくなるより、左側のドアミラーが使えなくなるほうが事態は深刻、より困る……ということを改めて実感したのであった。運転席と反対側のドアミラー、大切にしてあげてください。ちなみに左側のドアミラー鏡面の交換費用は、部品、工賃込みで2万2000円オーバー。鏡面だけの交換はできず、熱線入りの鏡面と合わせたアッセンブリー交換になってしまうから、とのこと。ひ~。

 直りました~。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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