この記事をまとめると
■農産物や工業製品はその地域が一緒になって盛り上げる傾向にある
■クルマに関しては熱量の違いが大きく出るケースが多い
■海外だとそのメーカーが展開する車両の価格帯によって温度感が異なりがちだ
地元のメーカーを応援するのはどの地域でも一緒なの?
地元のメーカーだから、応援したくなる。
これはさまざまな商品やサービスに対して、人が抱く自然な感情ではないだろうか。とくに、ほかに目立った産業がない地域ほど、そうした気持ちは強くなるはずだ。または、現時点では製造拠点はなくなっていても、その地がメーカー発祥の地であったり、創業者の生誕地であることも含めて、地元を代表する企業やブランドを応援したくなるものだと思う。
これを日本の自動車メーカーに当てはめてみると、どうだろうか?
まず、トヨタについては、三河周辺地域においてトヨタおよび関連するさまざまな企業と社会が広域かつ多様につながっていることで、単なる応援という枠を超えた地域と企業との関係性があるように感じる。
日産については、横浜や神奈川各地とのつながりが強いが、たとえば横浜市民が日産を特別強く応援しているかといえば、人によって差はあるが一般論としてそこまで強くはない印象がある。ちなみに、筆者は幼少期から長年に渡り横浜市民であった。
続いてホンダだが、本社が青山だから東京都民が応援するという感じでもないし、事業所が多い埼玉県でホンダのコアユーザーがとくに多いという印象でもない。
一方で、もっともメーカーに対する地元愛が強いはマツダだろう。広島県の産学官連携による「ひろしま自動車産学官連携推進会議」によると、そうしたマツダへの応援(または依存)意識は、広島のみならず、山口、島根、鳥取、そして岡山という中国地方全体に拡がっている。
スバルについては、開発本部や製造拠点が集中する群馬県太田市とその周辺では、スバル本社および関連企業に従事する人が多いため、実質的にスバルを応援することになっているという印象がある。これまで数多く、太田市周辺を訪問している上で、そう感じる。
また、群馬県全体や北関東でスバル車に出会う機会は多く、そして降雪地域ではいわゆる生活四駆としてスバルに対して、スバルの地元ではなくても応援したり強く支持しているユーザーが少なくない。そして当然、STIを筆頭としたスバルのモータースポーツ活動を強く応援する人たちはスバルの地元以外にも数多い。
では、海外ではどうであろうか?
欧米、中国、韓国、東南アジアなど、大手自動車メーカーの本拠地であれば当然、それが地元の誇りであることは間違いない。だが、積極的に応援するかどうかは、ユーザー自身が購入できる価格帯の新車があるかどうかにも関係してくるだろう。
ただし、フェラーリやランボルギーニにような立ち位置になると、ユーザーとして購入できるかどうかという尺度では考えなくなるといえる。
また別の視点では、製造拠点(最終組み立て工場)があると、それが日本車であっても「この町でが作ったクルマ」という意識を持って、そのメーカーやブランドを応援するというケースも少なくない。