この記事をまとめると
■メルセデス・ベンツのカスタムモデルなどを手がけるAMGは世界中で人気だ
■AMGは「ワンマン・ワンエンジン」というこだわりがありひとつのエンジンを手組みしている
■AMGが手がける現行車種のなかからオススメモデルを3台ピックアップした
メルセデスAMGが持つ魅力とは
「ワンマン・ワンエンジン」で知られるAMG。これは1基のエンジンをひとりのエンジン工であるマイスターたちが責任を持って組み立てるという意味で、多くのAMG車のエンジンはこのポリシーに従って組み立て搭載されてきた。その証拠はエンジンフードを開けるとエンジン上部に貼付けられた名前が刻印されたプレートにある。そのクルマのエンジン担当マイスターの名前がそこには記されているのである。
したがって、AMGの同じモデルを購入しても、プレートの名前は違っていることが多い。マイスターは皆さんが思っている以上に多勢が在籍している。ドイツ・シュツットガルト北東に位置する「アファルタバッハ」のAMG生産ラインを訪れると、在籍しているマイスターのネームプレートが壁一面い張り出されているのを見ることができる。その数は数十名に及ぶのだ。
エンジンルームのマイスタープレートを見るのもAMG車を所有する歓びではあるが、近年はAMG車のモデルラインアップも増え、なかにはメルセデス・ベンツの工場で組み立て生産されたパワートレインやシャシーをアファルタバッファでアッセンブリーに組み立てるモデルも増えていて、そうしたモデルにはネームプレートは貼られていない。
例えばA45やCLA45やC43、SL43が搭載する2リッター直4直噴ターボのM139型エンジン、4リッターV8直噴ツインターボのM177型などは「ワンマン・ワンエンジン」のマイスターが組み立てているが、GT43やE53、GLE53等が搭載するM256型3リッター直6のISG搭載パワーユニットやA35の2リッター直4直噴ターボM260型、GLC43クーペ搭載の3リッターV6ツインターボのM276型などのエンジンは、メルセデスの工場で組み立てられたものがアファルタバッハでAMG車として搭載されている(メルセデス・ベンツ日本調べ)。
近年では、EQSなどのBEV(バッテリー電気自動車)モデルも同様で、これらはワンマン・ワンエンジンと定義されることはない。
そんなAMG車、正確にはメルセデスAMGであり、さまざまなバリエーションにラインアップが揃っている。