AMGを名乗るモデルは伊達ではない
そこで今回はメルセデスAMG車のドライビングスクールである「AMGドライビング・アカデミー」でチーフインストラクターを過去10年に渡り務めている筆者がお薦めのAMGモデルをご紹介したい。
AMG車にはAMG社が自ら開発して生産するAMG専用モデルがある。ロードスポーツのAMG GTやGT4ドアクーペなどだ。一方、メルセデス・ベンツ車の派生としてラインアップされているモデルも数多く存在する。
そんななかでもっともお薦めしたいのはAMG G63だ。伝統的なクロスカントリーモデルのSUVであるGクラスをAMG社が仕立てたG63には、「ワンマン・ワンエンジン」の4リッターV8ツインターボエンジンが搭載されている。Gクラス自体がオールアルミ製の車体+ラダーフレームに進化したのを機に、AMG G63はアンチロールバーの追加など独自のサスペンションチューニングを施し、セダンモデルも凌駕する操縦安定性と快適性の両立を図っている。
次にAMG社が車体の開発を行い、パワートレインをメルセデスが開発したユニットを搭載するGT53 4ドアクーペ4MATICを推す。5人が快適に乗れるGTクーペとしての優れたパッケージングに強力なパワーユニット(435馬力)とAMG社が仕込んだ4MATICの完璧な制御による素晴らしいハンドリングが魅力だ。
そしてCLA45 AMGだ。空力的に洗練されたボディデザインにA45(ハッチバック)より太いタイヤを履く。2リッターで421馬力という史上最高の出力を発揮させ、オンロードでの快適性と実用性を担保しながらも、サーキットではかなり高い戦闘力を持つというAMGらしい二面性が際立っているのだ。
AMG車はすべてハンドリング、動力性能面で優れているが、今回はとくにこの3モデルを推す。