EVもいいけどHVを忘れちゃいかん! 2022-2023COTY10ベストのハイブリッド車4台の進化っぷりがヤバい (2/2ページ)

未来的な走りが好評なモデルも!

 3台目は、日産が新世代e-Powerを搭載した新型エクストレイル。ダウンサイジングされた1.5リッター直列3気筒 可変圧縮比エンジンのVCターボが搭載されたのがトピックです。エクストレイルの初代はコンパクトSUVとしてタフギアのイメージを前面に押し出したモデルで、2000年に登場。運転しやすさとワイルドな走り、使い勝手のいい室内空間が大人気となり、4WDは「オールモード4×4-i」というスタンバイ式四輪駆動が搭載されていました。

 4代目となった新型エクストレイルはその四輪駆動システムも目玉で、電動化技術、4WD制御技術、シャシー制御技術を統合した「e-4ORCE(イー・フォース)」を採用。前後2つのモーターと4輪のブレーキを統合制御することで、的確な走行性能を引き出すものとなっています。ボディサイズは全長4.6mオーバーで、かなり大柄になってしまいましたが、新世代ハイブリッドの走りはかなり未来的で好評のようです。

 中古車市場では、2007年式以降の2代目モデルが相場50万円以下、3代目モデルは2015年式前後で150万円前後となっています。

 4台目は、輸入車唯一のフルハイブリッドシステムを搭載して登場した、ルノー・アルカナ。F1参戦で培ったハイブリッド技術や、小型EVのZOEで得た知見を注いだ「E-TECH HYBRID」は、スタートボタンを押すと静かにシステムが始動し、100%電気の力で発進します。

 システムとしては、一般的なクラッチやシンクロナイザーを省き、モーター側とエンジン側の6つのギヤで合計12通りの変速比となり、動力を切れ目なく引き出すのが最大の見どころ。市街地の加減速を繰り返すようなシーンでも、瞬時のレスポンスでなめらかさが続き、郊外路や高速道路ではどこまでも伸びていく加速フィールが爽快です。ルノーは同様のシステムをコンパクトカーのルーテシア、コンパクトSUVのキャプチャーにも搭載して日本で発売。輸入車トップの低燃費、25.2km/L(WLTCモード)は実用燃費もなかなかです。価格も輸入車としては手頃なので、ぜひチェックしてみてほしいと思います。

 ということで、COTYを彩った話題のクルマたちのなかから、新世代ハイブリッドが注目されたモデルをご紹介しました。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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