セダンは死せず! いま乗らないと後悔する走りがシビれる絶品国産セダン4選 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■国産車ではセダンの数が減少傾向にあり、1車種しか設定がないメーカーもある

■ハイパワーエンジンを搭載したモデルや先進技術を大量投入したモデルも生き残っている

■純粋に運転を楽しみたいのであればセダンはオススメのボディ形状と言えるだろう

いまのうちに買っておきたい絶品セダンを選んでみた

 いまや、クルマの主役はSUVやミニバン、コンパクトカーだ。しかし待てよ、クルマの基本は古くから3BOXセダンではないか。たしかに国産自動車メーカーのセダンは消滅の一途を辿っているが(たとえば日産はスカイラインの1車種のみ。ホンダはゼロ)、そんななか、奮闘しているセダンがある。それも、セダンとしてのパッケージングを守りつつ、快適かつ、運転していて楽しすぎるセダンたちである。

スバル WRX S4

 その筆頭が、スバルのWRX S4だ。水平対向エンジン、VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)による走行性能は、走りの良さで知られるスバルのクルマのなかでもピカイチ。2リッターターボエンジンは275馬力、38.2kg-mを発揮。そう、3.5リッターNAエンジン並みの性能の持ち主であり、そのパワー、トルクをAWDがしっかりと受け止めてくれるのだ。

 現行モデルはCVTのみの組み合わせだが、「なんだMTはないのか」とガッカリすることはない。CVTはラバーバンド感など皆無で、ダイレクト感の極み。エンジンとのマッチングも文句なしで、ステップ変速によるブリップコントロールもたまらない魅力となる! CVTでも大人っぽいスポーツドライビングに見事に応え、楽しませてくれるあたりはなるほどWRXである。

 もちろん、日常使いにもしっかりと対応してくれる1台だ。お薦めのEXグレードなら、限定的ハンズオフドライブも可能なアイサイトXも備わる。

日産スカイライン400R

 現時点で日産唯一のセダンとなってしまったのが、伝統あるスカイライン。現行モデルは13代目にあたり、かつてはハイブリッドも用意していたが、いまでは3リッターV6ツインターボエンジンのみの設定だ。GTグレードでも304馬力というハイパフォーマンスを見せるが、最上級、最強の400Rともなれば国産セダン最強クラス、スカイライン史上最強の405馬力を発生。その佇まいは別格のオーラが漂い、GT-Rが狼の皮をかぶった狼!? なら、こちらはまさにスカイライン伝統のハイパワーFRセダンならではの羊の皮を被った狼と言える存在だ。

 特筆すべきは出足から発揮される図太いトルクと、エンジンを高回転までまわしたときの国産エンジンにはなかなかない、澄んでいて、しかし官能的なV6エンジンサウンドだ。つまり、国産セダンとして極めて贅沢なパワーユニットの持ち主ということだ。19インチタイヤでも、サスがしなやかにストロークすることから、硬めながらセダンとしての上質な乗り味が実現されている点や、キビキビ感溢れる操縦性を堪能させてくれるところも嬉しい。

 こんな純ガソリンツインターボのセダンは、本当にいましか乗れない、いま手に入れるしかない存在でもあるのだ。まぁ、600万円近くするんですけどね……。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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