そのつもりがなくても「重い罰則」が科せられる可能性も! 覚えておくべき近年「厳罰化」された道交法 (2/2ページ)

カーナビ画面の操作も「ながら運転」に該当

 そしてもう1つ、いわゆる「ながら運転」に対する厳罰化も2019年12月より施行されました。運転中に携帯電話で通話するだけでなく、手に持つこと、画面を注視すること、操作することすべてが厳罰化されています。携帯電話、スマートフォンだけでなく、カーナビ画面も同様の違反と見なされます。

「携帯電話使用等(保持)」では、違反点数が3点、罰則は6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金。反則金も原付車で12000円、二輪車で15000円、普通車が18000円、大型車で25000円と、大幅に引き上げられています。

 さらに、携帯電話使用等(交通の危険)は、携帯電話での通話や注視によって交通事故などを生じさせた場合に適用となるもので、反則金の納入ではなく直ちに刑事手続の対象に。急病人の救護や緊急事態、車両が停車している時を除き、違反の対象となるので注意が必要です。

 そして、2022年5月から施行されたものとして、高齢運転者対策の充実と強化があります。まず1つ目が運転技能検査(実車試験)制度の導入で、75歳以上で「一定の違反歴」のある者は、運転免許証更新時に運転技能検査等を受験することが義務付けられました。受験期間は、更新期間満了日前6カ月以内で、繰り返し受験することができますが、検査の結果が一定の基準に達しない者(不合格者)には、運転免許証の更新をしないこととなっています。また、一定の違反歴がなくても、認知機能検査を受け、認知症の恐れがあるとされた者で認知症を診断された者は、免許証の取り消し等の処分となります。

 次に、安全運転サポート車等限定条件付免許の導入です。これは、衝突被害軽減ブレーキ(性能認定)+ペダル踏み間違い時加速抑制装備(性能認定)または、衝突被害軽減ブレーキのいずれかの条件が付与された免許証で、申請によって運転できる種類を限定できるものです。

 いかがでしたでしょうか。スマートフォンの操作などはついやってしまいそうな場面もあると思います。十分に注意して、安全運転で1年を走り切りたいですね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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