「サイドブレーキをかけずに駐車」は正しい!
具体的には、JAFのユーザーテスト(https://www.youtube.com/watch?v=RKngbFXQ000&t=166s)で、なんの対策もしていないクルマのフロントウインドウを零下、積雪のなか一晩放置した場合、翌朝スノーブラシやスクレーパーを使っても、フロントウインドウの凍結を除去はなかなか困難だった。ボックス型ミニバンなど、フロントウインドウが極端に大きいクルマだと、寒さのなか凍結除去に苦労するはずだ。一方、撥水剤を塗布しておいたフロントウインドウは、スノーブラシなどで雪を下ろしたあとの凍結の除去は、スクレーパーによってそれほど苦労せずに行えている。
そして、専用サイズのカバーをかけておいたフロントウインドウは、カバーを外せば雪の付着、凍結ともにほぼなし。すぐに走り出せる状態だったのである。対策のベストな方法は、間違いなくこれである。もちろん、ワイパーはそのままでOKだ(そもそもカバーをしているので立てられない。ワイパーが立てられないクルマもこの対策に尽きる)。
つぎに、寒冷地で駐車する際、「サイドブレーキはかけるな」という話。これはまったくもって正しい。JAFでも「寒冷地での駐車はなるべく平たんな場所を選び、パーキングブレーキは凍結してしまうことがあるため、使わないように」と説明している。そう、低温によってパーキングブレーキのワイヤーが凍結し、かけたサイドブレーキが戻らなくなってしまう可能性があるのである。
よって、サイドブレーキをかけずに、自宅の平たんな屋外駐車場であれば、AT車ならシフトをPレンジに。MT車なら1速ギヤに入れておけば安心だ(万一、下り坂になっているならR=リバースに)。
が、最近のクルマのサイドブレーキは、レバー式や足踏み式ではなく、いわゆる電子パーキングブレーキの採用例が多い。ならば、モーターでかける電子パーキングブレーキならかけたままでもいいのか? と言えば、そうでもない。レバー式や足踏み式同様に、電子パーキングブレーキの構成部品が凍結する可能性がある。AT車でシフトをPレンジに入れると自動的に電子パーキングブレーキがかかる車種の場合は、スイッチで電子パーキングブレーキを解除(OFF)しておくことだ。
ちなみにJAFでは、寒冷地、または積雪地で、パーキングブレーキをかけずに駐車する際は、「輪留めを対角線上に位置する2カ所に設置」するようにと、説明している。
また、降雪のなかクルマを走らせると、フロントウインドウの汚れも気になる。で、ワイパーとウォッシャー液を併用すれば視界をクリアにできるのだが、そのウォッシャー液が凍結していたら、使えない。氷点下でも凍らないウォッシャー液(濃度)が不可欠となる。今、入っているウォッシャー液が氷点下対応かどうか、早目に確認しておくといいだろう。
いずれにしても、今年の冬は、早目のクルマの降雪、雪道対策に加え、天気予報のチェックが欠かせない!!