進行方向をしっかりと見ることも重要
ちなみに違和感を見逃さずに想像力を悪い方向へ働かせれば、さまざまなトラブルを防げる。「妙なニオイがする」「普段は乾いている場所が湿っている」「いつもに比べて暗い、あるいは明るい」など、違和感をスルーせず悪い想像をすると、火災などの事故や健康状態の悪化を食い止められる。政治家の失言も「こんなことを喋って大丈夫かな? 最悪の場合はどうなる?」と少しでも想像すれば防げるだろう。
そして運転中は、自車を進めたい方向をしっかりと見る。そうすれば自車の進む方向に存在する危険な要素も早期に発見できる。この後、違和感を見逃さずに事故の発生を想像すれば、回避する運転もできるから、急ブレーキを作動させる必要もなくなる。そうなれば自車が追突される危険も防げる。
雪道など車両が滑りやすい場所では、とくに進みたい方向をしっかりと見ること(睨み付ける感覚)が大切だ。ドライバーは無意識的に、車両を自分が見ている方向へ進ませるからだ。進みたい方向をしっかり見ると、雪道で進路を修正する操作なども自然に行える。
ステアリングやペダルは、戻す操作を正確に、ていねいに行うことも大切だ。戻す操作がていねいになれば、カーブの入口でステアリングホイールを回したり、アクセル/ブレーキペダルを踏む操作もていねいに行える。すべての運転が滑らかになるから、自車の走行安定性が向上して、後続車などから衝突される危険も減る。
サンデードライバーには、ひとりよがりな運転が多いと指摘されるが、先に述べた基本を踏まえれば、周囲の交通状況も自然に把握できる。交通の流れを妨げない運転を自然に行える。