短期間でアルファードからアルファードに乗り換える人も!?
残価率が50%を超えるだけでなく、いまは現行車の新規オーダーはストップしているが、受注をとっていたころは50万円、60万円引きも当たり前であり、大幅値引きで残価設定ローンを利用すると、ノア&ヴォクシーにチョイ足しするだけでアルファードが手に入ることになっていた。リセールバリューはノア&ヴォクシーを軽く超える高いレベルを維持しており、短期間でアルファードからアルファードへ乗り換える、“アルファード転がし”も横行、最盛期には転売するとお釣り、つまり利益が出たこともあったそうだ。ホワイトパールか黒系ボディ色で、SCパッケージもしくは特別仕様車を選んでおけば、まずリセールバリューで心配することはなかった。しかしボディカラーで紹介したものを外すと、大きくリセールバリューダウンしてしまっていた。
ただここへきて懸念材料もささやかれている。現状では多くの新車でレベルに多少違いはあるものの、納期遅延が発生している。
アルファードの売れ筋グレードでは、5年乗っても240万円ほど最終支払月分としてローンの支払いが据え置かれていることが多い。車両を返却したり、トヨタ車へ乗り換えるほかに、引き続き支払いを続け乗り続けることもできる。ただ支払い延長期間は2年となっており、2年間で240万円を返済するとなると、月々の支払い負担が相当なものとなり、現実的とはいえないレベルとなる。
「いままではトヨタ車への乗り換えを前提にして話を進めてきましたが、トヨタ車は人気車ほど納期遅延が日本車のなかでも深刻です。それだけでなく、いつ納車になるかもわからないため、残価設定ローンで乗っているアルファードユーザーの一部では、納期遅延が長引く現状では、新車への乗り換えがスムースに進まず、単純に車両を返却して一時的だったりしても移動手段を失うユーザーが目立ってくるのではないかとの話もあります」とは事情通。
そのため、2022年になってからは、納車直後にすでに次の乗り換えについて相談するセールスマンもいるとのこと。
KINTO(トヨタの個人向けカーリース)の取り扱い対象車ならば納期が早くなるとのこと。たとえば、クラウンクロスオーバーの2.5リッターHEV(ハイブリッド車)では、トヨタディーラーで契約すると、調べた時点では2023年8月中旬以降が納車目途とのことなので、8カ月ほど待つことになるが、これがKINTOで申し込むと3.5カ月程度に納期が短縮される。馴染みのセールスマンもいて、マイカーのメーカーや担当店舗を変えたくないという人は、KINTOでいったん乗り換え、それまで乗っていたクルマを完済前に売却(買い取り額で残債を相殺できるようなタイミングを見図る)できるように調整したほうがいいかもしれない。そしていままでつきあいのある店舗をメンテナンス窓口としてリースアップまで乗り続け、そのあとは再び当該店舗で新車を購入するといった対策も有効かもしれない。