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アイサイトは20年の努力の結晶! いまのクルマの「当たり前技術」にかけられた驚くほどの時間 (1/2ページ)

アイサイトは20年の努力の結晶! いまのクルマの「当たり前技術」にかけられた驚くほどの時間

この記事をまとめると

■いまや当たり前となった運転支援機能やハイブリッドシステムは世に出るまでは苦難の連続だった

スバルの運転支援機能の研究は1989年から始まり、2008年のアイサイトで花開いた

■21世紀を見据えた車両開発によりエンジンとモーターのハイブリッドモデルとして初代プリウスが誕生した

スバルのアイサイトの研究は1980年代から始まっていた

 SUBARUのアイサイトは、数ある運転支援機能のなかでも運転者の感覚に沿う優れた運転支援機能だ。最大の特徴は、ステレオカメラと呼ぶふたつのカメラで前方を注視する機能を基本とすることである。現在では、他のセンサーと合わせて車両の周囲360度を監視するようになったが、永年にわたりステレオカメラでの熟成を目差し、独自の解析手法を開発して今日に至る。

 アイサイトの歴史は古い。国による先進安全車両(ASV)開発は1991年にはじまったが、アイサイトの根幹技術であるカメラによる画像解析の研究を、SUBARUは1989年からはじめている。センサー技術として音波や電波を使うことも考えられるが、SUBARUがステレオカメラに的を絞った理由は、人間が情報を得るうえで9割を目に頼っているからだ。

 一方、独自に行ったカメラの画像解析は困難を極め、実用化したのは約10年後の1999年であった。その機構は、ADAと名付けられ、機能は、車線逸脱警報/車間距離警報/車間距離制御クルーズコントロール/カーナビゲーション連動カーブ警報/シフトダウン制御など、多岐にわたる。しかし、その分高価になり、普及は進まなかった。

 そこで機能の取捨選択を行い、アイサイトという新たな名称で2008年に改めて車載され、「ぶつからないクルマ?」という宣伝を含め、たちまち人気となったのであった。

 ある人は、「クルマも自分と一緒に前を見ていてくれるのですね」と感想を語ったが、それほど人間の感覚に近い安心感をもたらす運転支援機能である。

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