祖父から貰ったロールスロイスのミニカーは印象深い
ただ、同じ頃に祖父が乗っていたランクル(FJ56)だけは子ども心がビンビンうずきましたね。サイドステップなんかありませんでしたから、乗り込むのにも苦労するほど大きな車体は「なんか、すげー」だし、バックギヤに入れるとピーピー鳴るのを聞けば「おお、鳴ってるー!」さらに、リヤウインドウがコンソールのスイッチ入れたら自動で開閉したので「開いたー!」「閉まったー!」とアホ丸出しで喜んでおりました。
とはいえ、薄いブラウンとベージュのツートンカラーは「やっぱジジくせー」と内心で蔑んでいましたけどね(笑)。ちなみに、祖父は56の後で60系をゲット。こちらのボディはホワイトだったのはまだしも、なにを思ったかボディサイドにゼッケンよろしく電話番号の下4桁をデカデカと書き込むという謎の行為。さらに、祖母が乗り降りしやすいようにつり革を垂らしたものですから、中学生になっていた筆者は「これだから年寄りは」と肩をすくめるしかありませんでした。
少し話がそれますが、そんな祖父がくれたプレゼントでよく覚えているのがミニチュアカーでした。よりによってロールス・ロイスのシルバークラウドで、台座にはめられた43分の1サイズだったと記憶しています。
「こりゃロールス・ロイスってクルマじゃ」と手渡し「大きくなったら、こういうの乗りんしゃい」と喜色満面な祖父。なんとも壮大な無責任ではありますが、「ウン!」と声を張り上げた筆者。
ですが、本心は「大きくなったら、この台座外そ!」
ガキにとって、それほど台座がウザかったというお話。ともあれ、やっぱり我が家は名門フレール家にはどうしたって追いつけないようです(笑)